増加するシニア起業―定年退職後に「もう一旗」の強みと弱点
2011.09.20 18:00
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勝負は2、3年目の「山」どう越えるか
しかし、シニア起業はには多くのハンディがある。それまでの経験を生かせる分野はすでに市場が成熟化していたり、労働意欲はあるのに体力や気力が情熱に追い付かなかったりすることもある。50歳以上が始めた企業が赤字や廃業に追い込まれる割合は、他の世代に比べて高いのが実情だ。
電機メーカーのエンジニアとして定年退職後、蛍光灯の反射板を考案して事業化に乗り出したが、行き詰まっている加藤晋二郎さんのケースを紹介した。加藤さんは「省エネ時代でもあり、反射板は売れるのではと考えた。でも、LEDの登場でコスト競争に負けた。時代の先行きが読めなかった」と話す。
樋口教授「起業から3、4年目で一つの山を迎える。その山を乗り越えるためには、すぐに相談できるアドバイザーのような人を作っておくことが重要。できれば、すでに起業家として成功している人が良い。また、社会的な仕組みとしても、今後はそういうシステムがシニア起業には欠かせなくなる」
日本経済の活性化にもつながると期待がかかるシニア起業。多くの成功例が出れば、若者の雇用も確保されるだろうと番組は結んだ。
ナオジン