2024年 5月 6日 (月)

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元秘書「推認有罪」批判でウヤムヤにできない小沢「政治とカネ」

   前書きが長くなったのは、この頃の週刊誌から「怒り」が薄れているように思えてならないからだ。タイトルには「まやかしだ」「いつわりだ」と付けられてはいるが、読んでみても憤りが伝わってこない。

   先の小沢一郎の秘書3人への有罪判決に対して、「週刊ポスト」「週刊朝日」「サンデー毎日」が「疑義あり!」と大声をあげている。「小沢『抹殺裁判』」(ポスト)、「裁判所の暴走」(朝日)、「秘書判決はトンチキ推理小説だ!」(毎日)。批判している要点を整理してみる。小沢一郎が岩手県や秋田県の公共工事に対して決定的な影響力をもち、「水谷建設」から裏金5000万円を受け取っていたと推認しているが、これは明確な根拠に基づいていない。この判決を出した登石郁朗裁判長は『ミスター推認』といわれ、常に検察のほうを向いていて、弁護士や被告人が何をいっても表情を変えずに有罪判決を出すことで有名な裁判官。

   今回の判決は一裁判長のスタンドプレーではなく、最高裁の考え方が影響を与えている政治的な判決である。毎日で評論家の佐藤優が、今回の判決には政治主導を掲げている民主党を潰さなければいけない、なぜならば国民は無知蒙昧で、その国民から選ばれた政治家はたいしたことがないという官僚の政治家蔑視・集合的無意識が働いたといっている。

   私もこの判決は状況だけで推論した政治的なものだと思う。その底流には、証拠改竄事件などで巻き起こっている検察不信を払拭したいという司法上層部の意図があり、それを推認した茶坊主裁判官が「暴走」したのだろう。二審で判断が覆る可能性ありと見るが、注意しなければいけないのは、今回の判決批判とは別に考えなければならない問題があることだ。

   小沢一郎の政治とカネの問題である。「週刊現代」で松田賢弥が「『淋しき陸山会の帝王』小沢一郎かげりゆく権力」で書いているように、自民党を飛び出し、新生党、新進党、自由党など政党をつくっては壊す「政党転がし」で、小沢は党に残ったカネを自分の政治団体に移してきた。その額はすさまじいものになるはずだ。今回、陸山会に貸したといわれる4億円などほんのその一部でしかない。登石裁判長はその4億円のカネでさえ小沢は「明確な説明ができていない」と断じたのである。この判決がおかしいからといって、小沢の金脈問題まで有耶無耶にしてはいけない。小沢は能力のある政治家ではあるが、不透明な金脈の追及はメディアがしっかりやらなければいけない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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