都会の危うい生活より「地方」で安心・安全に暮らしたい―説明会大盛況
2011.10.18 18:00
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未来を先取りするひとつの手段としての移住
ゲストの内橋克人(経済評論家)は「昔の移住は食糧不足が大きな動機となっていました。しかし、今の移住の背景にあるのは、世界的な経済危機や食糧危機。さらにはエネルギー危機も起こり、これからの生活はどうなるのかという不安感が移住のきっかけになっています」と解説する。
国谷「食料やエネルギーなど、生きてゆく上で欠かせないものが手に入らなくなるかもしれないという、切実な危機感が高まっているのですね」
東日本大震災によって起こった停電やガソリン・食料の買い溜めなどを経験した首都圏では、「ハイテク優先・効率優先の都市生活がいかにリスクに弱いかを痛感したという人が多いようです」と国谷は補足する。内橋はこう語る。
「大震災や円高などで日本の企業が海外に逃げ出し、働く場も少なくなっている。そうした中で明日の生活をいかに確保するのか。その一つの手段が都会から地方への移住で、明日の生活、未来を先取りしようという試みです」
国谷「都会から地方へという流れは、自分の生活を守りたい、取り戻したいという切実な思いが込められているのですね」
内橋「人間としての尊厳を取り戻したいという強い思いが込められているように思います」
*NHKクローズアップ現代(2011年10月17日放送「『自給力』~食とエネルギーを自給する暮らしの可能性~」)
文・ナオジン