2024年 5月 5日 (日)

ハッカー被害いまや全世界で30億件80兆円―謎の集団「アノニマス」

対策遅れる日本。米国では「善玉」で「悪玉」駆逐

   日本では国会や防衛産業、在外大使館が相次いで攻撃を受け、情報流出が確認された。高倉教授によると、各国では数年前から備えていたが、日本は無防備だったという。かつてハッカーは侵入で技術を誇示して満足していたが、いまは情報が売れるようになって様相が変わった。

   アメリカではすでに事態がひとつ進んでいた。 ラスベガスで毎年開かれるハッカーの世界大会は、「ホワイトハット」と呼ばれる善玉ハッカーの集まりだが、ここが企業や政府機関の人材リクルートの場になっていた。検索大手のグーグルや国防総省は、こうした人材を生かして悪玉ハッカーと対峙させていた。空軍の捜査官の1人は「人数が足らない。今の3倍は必要だ。さもないと彼らに勝てない」といっていた。

   高倉教授はその切実さを、「軍のシステムは高度にネットワーク化されているから、ここを攻撃されたら戦争ができない。また、ハッカーを国が支援、指導していることもありうる」と嫌な可能性も示唆した。

   こうした実態から見ると、日本の取り組みは遅れているなんてものではない。日本のケースでは接続先に中国の名前がしきりに出た。サイバー空間の防衛戦略を発表した米政府の念頭には中国がある。アノニマスなんてお遊びの部類なのかという気がしてくる。

ヤンヤン

NHKクローズアップ現代(2011年11月17日放送「暴走するサイバー攻撃 密着・謎のハッカー集団」)

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