2024年 5月 3日 (金)

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「小沢一郎の4億円『岩手めんこいテレビ』株式売却」なら違法

   今年は小沢一郎の年のようである。「週刊ポスト」の「『今年は選挙になる 俺はやる』」ばかりでなく、「週刊朝日」も「野田首相への最後通牒『民主党が変わらなければ、私が動く』」を掲載している。「サンデー毎日」はインタビューではないが、「小沢の野田ギブアップ作戦『3月民主党分裂』への道」と、小沢が政局のキーマンだとしている。

   この背景には、1月10日、11日と連続して行われた「陸山会裁判」で、小沢本人の被告人質問があったためで、どうやら多くの週刊誌は「小沢無罪」と出ると読んでいることがある。しかし、新聞で被告人質問での小沢のいい分を読んでみても、虚偽記載はどうやらお咎めなしになるようだが、4億円のカネの出所が明確になったとは到底思えない。何億ものカネを自宅や事務所に置いておくのは、他人に知られてはまずいやましいカネだからではないのか。

   こういうときはこの人に聞くしかない。小沢の政治家にあるまじき錬金の詐術を解明し、鉄槌を下すべしと、小沢の「天敵」ノンフィクション・ライター松田賢弥が健筆を振るっている。月刊誌「文藝春秋」では「公開質問 小沢一郎『全財産目録』答えてほしい。あなたの歳費だけでどうしてこの資産が買えるのか」を書き、新潮では「小沢の懐刀」といわれた元筆頭秘書・高橋嘉信のインタビューをしている。高橋はこういっている。

「私は4億円の原資は、小沢が『岩手めんこいテレビ』(以下、めんこいテレビ)の株式売却で得た裏金だと考えています。91年4月、めんこいテレビの開局に際して、彼は名義貸しによる『架空株主』を作り上げ、約30%の株式を実質的に保有した。(中略)そして、同社の会長人事をゴリ押しするなど、隠然たる影響力を行使した。その後、96年から02年までの間にその株式は間違いなく売却されている。売却額は、30億円以上の可能性もあります」

   80年代に岩手の民放は2局しかなく、どちらも盛岡市に置かれていた。3局目を小沢の地元水沢市に誘致するべく小沢の指令で高橋が動いた。小沢は郵政省への絶大な影響力使って誘致に成功し、代表陣に小沢の後援会関係者など10人を選んだが、この人たちはそのままめんこいテレビの株式30%を保有する株主になり、かくして架空株主に仕立てあげたのである。

   この話を架空株主と指摘された10人はどう答えるのか。取材すると、5名は名義貸しを認め、2名は1500株もの大量の株保有を否定し、3名は取材に応じなかったという。少なくとも5名の架空株主がいたことは間違いなく、これは名義貸しを禁じる金融商品取引法違反に当たるし、株主への課税なしに株が売却されていたのであれば、脱税の疑いもある。

   しかも、地元の悲願だったテレビ局誘致は、4年後に水沢から盛岡に移転してしまうのである。高橋は東京地検特捜部にも、「土地購入の原資はめんこいテレビの株」だと話したが、彼らはゼネコン汚職の構図で事件をつくりたがっていたらしく、彼の話を調書にとらなかった。高橋は最後にこういう。

「この問題は政治と電波が絡んだリクルート事件以上に巨悪だと私は考えます。(中略)今の小沢は日本の政治のブレーキになっている。裏金を作り、子分を作り、権力を握り、政治を堕落させ続けています。だから、私は何度でも小沢に言います。あなたは政治家を辞めるべきだ、と」

   小沢をインタビューする人間はこの記事を熟読し、逃げずに問い質す勇気を持たなくてはいけないはずである。小沢の勝手ないい分を垂れ流すだけなら、ニコニコなんとかという動画サイトと同じではないか。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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