2024年 4月 26日 (金)

松岡昌宏13歳の自分にタイムスリップ「そんなじゃ今の俺になっちゃうぞ」

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   <13歳のハローワーク(テレビ朝日系金曜よる11時15分)>たいていの大人は人生は後悔ばかり(だよね)。そこで思うのは、「少年・少女時代に戻ってやり直せたらなあ」。それも、現在の経験や知識を持ったまま戻れたら、今度は絶対に失敗しないぞ。あるいは、バカだった昔の自分に会って、「ダメダメ、そこはそうやっちゃダメ」とか、「そこでこうしろ」と教えてあげたいものだ、と夢想する人は少なくないだろう。そんな夢想がかなったらという設定のドラマである。

村上龍ベストセラー原作の楽しい設定

   ベストセラーとなった村上龍の「13歳のハローワーク」が原作となっているが、あまり意識しないで楽しく見られる。警視庁捜査一課の刑事を夢見て警察官になった鉄平(松岡昌宏)は35歳。捜査一課には入れてもらえず、管理官の高野(古田新太)にいつもうるさがられ、くさっている毎日だ。

   そんなある時、22年前の1990年にタイムスリップしてしまう。そこには13歳の鉄平自身=テッペイ(田中偉登)がいた。時はちょうどバブルの真っ最中。テッペイは何を考えるふうもなくヘラヘラと生きている様子である。これじゃいかん。テッペイには大学へ行って捜査一課に入ってもらわねばと考えた鉄平は、テッペイを教育し直すことにする。

鉄平35歳とテッペイ13歳を行ったり来たり

   回転扉のように2012年の現在と1990年とを行き来するのが最初はわずらわしいが、慣れると厳しい現在とお気楽なバブルの時代の対比が際だって、おもしろい。バブル当時をリアルタイムで知っている人は、ちょっとくすぐったいかもしれない。

   「ハローワーク」なので、1話ごとにある職業を取り上げて、その周辺の人間模様が描かれる。第1話は古本屋の親子、第2話は銀行員と町工場経営者だ。テッペイは鉄平に導かれていろいろな仕事の現場を見ていくうちに成長していく。35歳の鉄平もきっと一緒に成長していくのだろう。松岡昌宏は侠気(おとこぎ)のある熱血漢らしいから、ますます力の入った鉄平になるだろう。

   脇役では、鉄平の上司を演じる小松和重がすっとぼけた好い味を出している。また、塾の講師・真野先生(桐谷美玲)のバブルファッションは笑える。ン? でも、あのヘアスタイルの前髪は身に覚えが…。キャハ、恥ずかしい。

 

(カモノ・ハシ)

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