2024年 4月 29日 (月)

福島原発ようやく上空撮影の惨状―建屋グシャグシャ、周辺村落そのまま

   福島第1原発の飛行禁止区域が25日(2012年2月)、これまでの20キロから3キロに縮小された。これを受けて共同通信のヘリがきのう26日(2012年2月)、周辺を飛んだ。3キロからでも原発の惨状が実によく見える。

灰色や青の汚染水貯蔵タンク1000基が並ぶ異様な光景

   4基並んでいる原発で、形がわかるのは先にカバーが取り付けられた1号機と2号機だけ。3号機は上部が丸裸、4号機も原子炉格納容器の頭の部分が見えていた。鉄骨はぐしゃぐしゃだ。建屋のまわりにはクレーンが林立し、収束作業が続いていることがわかる。原発西側の地区には、灰色や青の汚染水貯蔵タンクが約1000基が並ぶ。この11か月間に、国民の目に触れないままに作られていたものだ。作業量としては、団地をいくつか作るくらいの大工事である。

   原発の北側数キロの集落は津波で襲われたまま。家はさらわれ、町並みは消え、あちこちに船が打ち上げられている。それがさらに雪に覆われていた。むろん人影はない。他の被災地では復興が進んでいるが、ここは「あのとき」のままだ。折りに触れ、断片的には伝えられた光景だが、間近に上空から見ると、たしかに凄まじい。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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