2024年 5月 18日 (土)

<鍵泥棒のメソッド>
堺雅人「殺し屋・香川照之に入れ替わる貧乏役者」ほろっとしてクスッと笑って…正統派エンタメ満喫

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芸達者3人「もがけばもがくほど事態は悪化」文句なしに楽しい

   良い意味でひっかかる設定を、最初の1シーンで納得させちゃう芸達者3人だからこそ、あっちこっちに飛ぶ物語のスピード感も生きる。香川が演じる殺し屋は、本当は○○屋…っていうのも、軽いテイストに合っていてよかった。しかし、堺雅人の「演技をする人を演じる」というのはどういう体験なのか。「役者」を演じるのとはまた違う。演技していることがばれている下手くそ役者の演技じゃなくて、本当に上手な芝居をする役者を、映画の中で演じる。堺雅人の凄味を感じます。巧い、そして笑顔に狂気がにじむ人ってなかなかいない。

   全体的には喜劇にちかいピカレスクムービーで、とにかくテンポよくお話に浸かれる。見終わった後に何かが沈殿するタイプの映画ではないけれど、ちょっとほろっとして、くすっと笑って、にやにやしちゃう。広末と香川照之の甘酸っぱいラブストーリーももちろんだけれど、もがけばもがくほど事態を悪化させるヘタレ役者・堺雅人も、情けないを通り越して微笑ましい。「あー正統派のエンタメ…楽しかったぁ!これで明日からも頑張れそう!」な1本でした。

(ばんぶぅ)

オススメ度 ☆☆☆

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