古着から高級アウトドアウェア!いらなくなったらまた再生―何度でも使うアップサイクルが始まった
クルマのシートベルトで蝶ネクタイ
これとは別に、リサイクルがほとんど進んでいない産業廃棄物を使って、全く新しい商品の開発もすすんでいる。東京・原宿のファションビル内にある雑貨ショップだ。店内にあるカラフルなアクセサリー、バッグ、財布などはすべて廃材からできている。小学校から提供された椅子の背板でできたハンガーもある。廃車になったシートベルトは安全性からすべて廃棄処分になっているが、色や柄は300種類もある。これが高品質の蝶ネクタイに生まれ変わった。
3年前から有名デザイナーと組んで、廃材にこうした付加価値をつけて新商品に仕立て上げているのが、NPO法人副理事長の青山雄二だ。2年前、廃材から高品質の商品を生み出すアップサイクルビジネスを目指し、都内の1店舗からスタートして、いまでは全国に100店舗にまで拡大している。
キャスターの国谷裕子「シートベルトから蝶ネクタイとは驚きですね」
長沼「シートベルトは1メートル2万円もする高いもので、しかも廃材にならないと得られない素材です。そういうものを活かす知恵は素晴らしいですね。これまで環境に優しい商品は、デザインや品質が悪いというイメージがありましたが、デザイン、高品質重視で作った結果、うまく回るようになった。まさに地球を救う動きに適うのではないですか」
資源のない日本ならではの知恵を絞った新たな環境ビジネス、世界をリードするビジネスモデルとして動き出したようだ。
モンブラン
*NHKクローズアップ現代(2012年10月24日放送「アップサイクルの挑戦~動きだした循環型環境ビジネス~」)