広がる「先生のハケン」1コマなんぼで契約―職員会議、部活、生徒指導は別料金
2012.11.22 12:02
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「特進クラスは専任教師、一般クラスはハケン教師」使い分ける高校
こうした派遣教師は1コマなんぼの契約をしており、気になるお値段(給与)は通常1コマ2000~3000円で、クラス担任、部活、生徒指導などは契約次第。そうしたものは一切やらないケースもある。職員会議への参加も別料金になるので、参加しない(させない?)ことも少なくない。
派遣教師として働く人たちのなかには、少子化で教員採用が狭き門となるなか、「キャリアを積むステップとして『利用』している」とウィン・ウィン的な捉え方もあれば、「身分が安定しない不安があり、授業に集中できない面はある」「契約に縛られて、生徒とのコミュニケーションが十分に取れない」といった声もあった。
ある高校では、派遣を利用した「選択と集中」に励んでいるらしい。3組ある特進クラス(難関大学進学を目指す特別なクラス)のみ専任教師を配置し、残りの9つの一般クラスの授業は派遣と非常勤が大半で、なかには派遣が半数のクラスも見られるという。
「特進クラスはほぼ同じ教員が3年間面倒をみる。一般コースの生徒たちは先生が来年いるかどうかわからない」(この高校の専任教師)状況で、一般の生徒たちには被差別意識が強まっているという。
ボンド柳生
*NHKクローズアップ現代(2012年11月20日放送「広がる『派遣教師』教育現場で何が」)