JTB丸投げ「熱気球ツアー」お座なりの下見、客には事故免責署名
2013.02.27 16:54
0
エジプト専門の旅行会社経由して委託
もう一つ解せないのが、この気球を運営している会社は事故を再三起こしていた会社という報道もあり、日本の旅行会社は事前に安全性をチェックできなかったのかという点だ。ツアーを企画したのはJTB子会社のJTBグランドツアー&サービスだった。「悠久のナイル川クルーズと古代エジプト10日間」とうたって、熱気球飛行はオプショナルツアーで、料金は1人1万5000円から1万8000円だった。
ただ、実際はエジプト観光専門の別の2社を経由し委託されており、熱気球飛行は現地のスカイクルーズ社が運行していた。スカイクルーズ社は現地では「危ない会社」といわれていたという。これについて、JTBグランドツアー&サービスの今村敦社長は「私どもは現地に赴いて、添乗員がバルーンツアーの会社を下見をした上で、人気が高いということで採用させていただいた」という。ただ、下見したバルーンツアー会社が事故を起こした会社かどうかは不明という。
その程度の安全性チェックだったのに、JTB側はツアー参加客に、万一事故に遭遇した場合は「JTB側は一切責任を負わない」という同意書に署名させていた。「トクだね!」はあまりこの点には触れず、もっぱらパイロットが真っ先に飛び降りてしまったことや事故原因に終始したのが気になる。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト