山崎豊子「立ったまま死んだ」円くならずいつまでも怒り…問い続けた戦争と不条理
2013.10.01 12:19
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全17作全てベストセラー。映画・ドラマ化14作
司会の加藤浩次「56年間に未完も含めて17作。うち14作が映像化(映画・テレビ)されています。すべてがベストセラー」
キャスターのテリー伊藤「普通、番組つくるときはだれをターゲットにとかいうことが多いが、山崎さんはだれに読ませるかを一切考えない。真実を書く。そのすごさ」
ロバート・キャンベル(東大教授)「作家は短編や随筆も書くものだが、彼女は長いものしか書いてない。構成が精緻で、妥協がない。小説というよりドキュメント、小説であって小説でない」
いや、数は多くないが中短編もエッセイ集も出しているよ。
香山リカ(精神科医)「白い巨塔で描いた大学病院の医局は、医学の世界がどうなっているかを一般の人も知った。いまはほとんど医局はなくなっています。小説が現実を変えたということでしょうね」
テリー「もうひとつ、同じ世代の人たち、戦争で死んでいった人たちへの思いがあって、それを作品にしていった。使命感があったんだろうね」「ズーッといい人じゃなかったと思う。いつも恨んでるとか、いつも悔しいとか。年をとっても穏やかにも円くもならなかった。弁慶じゃないけど、立ったまま死んでいくような凄さがある」
終戦直後にはそういう作家はいくらでもいた。その意味では最後の1人なのかもしれない。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト