2024年 5月 18日 (土)

子供は親を選べない…法律が追い付いていない「婚外子と嫡出子差別」最高裁は違憲判断

精子・卵子提供の出産増え家族内にも法的格差

   さらに、現行の民法が制定された明治時代には想像もできなかった卵子や精子提供など、生殖補助医療による新たな家族が誕生している。その権利や格差をめぐって裁判も起きている。ある夫婦は夫が性同一性障害で、女性から男性に性が変わった。妻は第3者からの精子提供を受けて子供を出産し、夫婦は親子関係の確認を求めて裁判を起こしたが、判決は「血のつながりがないので親子とは認められない」というものだった。国谷はゲストの棚村政行・早稲田大学教授に「生殖医療は今後盛んになるといわれています。すでに、毎年100人近くが出産され、これまでの累計は1万5000人に及んでいます。そうした中で親子ではないと判断されたら、それまでの家族関係はどうなるのでしょうか」と聞く。

   棚村教授「現行の民法が想定していなかった事態が起きて、時代が法律の先を行っています。時代に合った法律に変更する必要がありますね。そのためには、婚外子も嫡出子も平等に受け入れる社会の仕組みが求められます。また、国民もこれからの国や社会、家族の在り方を考えるべきです」

   婚外子と嫡出子を平等に扱うと「日本の家族制度が崩れる」と言うが、そんな家族制度は崩れたほうがいいのではないのか。

ナオジン

NHKクローズアップ現代(2013年9月30日放送「家族とは?親子とは?揺らぐ法制度」)

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