2024年 5月 5日 (日)

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「読モ」で売れてるセレブ主婦雑誌「VERY」読者平均世帯収入は821万円

   みなさんは『VERY』という雑誌を知っているだろうか。光文社から出ている30代のセレブ主婦向けの雑誌である。AERAによれば、雑誌が売れない中でVERYの勢いが止まらないそうである。いったん落ちた部数を2007年からじわじわ回復させ、今や35万部超。ブランド広告の出稿量も膨大で、500ページ超、重さ2キロ近い号もあるそうだ。次号11月号はVERY史上最高の37万1000部を刷るという。

   こうした雑誌の売りは「読モ」といわれる読者モデルの存在である。VERYの専属モデル、滝沢眞規子さん(35)は渋谷区内の豪邸に住み、夫はアパレル会社経営、3人の子供と暮らすセレブである。家族で街を歩いているときにVERY編集部にスカウトされ、2009年に読者モデルとして誌面に登場して以来、私服の問い合わせ率はナンバーワンだそうだ。

   彼女のほぼ毎日更新するブログには、夕食の献立や家族旅行の様子が綴られ、定番の「今日のコーディネート」は、トップス…ドルチェ&ガッパーナ、スカート…ザラ、パンプス…ジミーチュ、バッグ…フェンディ(私のほとんど知らないブランドばかりであるが)だそうである。

   専属主婦から人気モデルへ、シンデレラの階段を駆け上がり、今や主婦のカリスマだという。VERYが提唱するのは「母でも妻でもない自分に戻る瞬間、シンデレラタイム」を持とうということだそうである。子供を幼稚園に送った後、戻るまでの間、自分の好きな洋服に身を包み、趣味の時間を持つ。

   編集部が調べた「VERY妻」の世帯年収は821万円。バッグに出してもいい金額は7万5069円だという。家事や育児に協力的な夫を「イケダン(いける旦那か)」と命名したのもVERYだそうだ。<VERYには女性誌ではお約束の占いページもなければ韓流スターやアイドルも登場しない。妄想とは無縁だ>(AERA)

   華やかなファッションだけではなく、原発などのシリアスな記事も入っているという。VERYをネット上で論評している西森路代さんによると、この雑誌の魅力はこうだ。「読者は『自分たちで主婦を肯定しちゃおうよ』というVERYのコンセプトに乗ると同時に、突っ込めるメタ視点も持っているから、おもしろがれる。憧れのA面とリアルなB面、両面を持つ雑誌は他にありません」

   こうしたコンセプトは『WITH』『FRAU』(ともに講談社)にもあったと思うが、これらの雑誌がふるわず、VERYが読まれているのはなぜか。女性雑誌の編集者は挙ってこの雑誌を研究しているのだろう。

   私には週刊現代の「こんなに恐ろしい定年ビンボー」のほうが切実で、読み応えがあったが、やはり「売れる雑誌には理由がある」のだから、売れない売れないと嘆くより、売れる雑誌を生み出す努力をしなくては、編集者としての存在意義はないはずだ。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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