2024年 4月 26日 (金)

小泉元首相「原発ゼロ」ヒートアップ!テレビカメラ入れ講演「私は安全信じません」

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   小泉純一郎元首相はきのう16日(2013年10月)に千葉・木更津で行われた講演会で、あらためて「原発ゼロ」を主張した。すでに各地で同じ話はしているが、テレビの取材が入ったのは初めてだ。小泉一流の計算があるらしい。

   1143席の会場は若い人からお年寄りまで満席で、相変わらずの人気だ。小泉はストレートにこう訴えた「原発ゼロなんかやったら経済成長できないよという。(しかし)私なりに勉強した結果、そうではない」ときっぱり言いきった。

フィンランドの核廃棄物処理施設視察で確信!「原発必要論で国民説得できない」

   首相時代は原発推進の立場だった。10年前の2月、衆院本会議で「(原発の)安全の確保と信頼の回復に取り組む」と答弁しているが、東日本大震災と福島原発事故を目の当たりにしてゼロへの思いを強くしたという。

   今年8月にはフィンランドの核廃棄物処理施設を訪れている。首都ヘルシンキの南240キロのオンカロに最終処分場がある。地下420メートルに縦穴を掘り、銅製の容器に入れた使用済み核燃料を埋め込む施設だ。核のゴミは10万年間保存される。いまから10万年前といえば、ネアンデルタール人の時代になる。

   小泉は「オンカロへ行ってこのような現状を見て、原発は必要だと国民を説得することはできない。むしろゼロにすべきだということならば、説得が可能だと思いましたね」と語った。

   拍手が起こり、そこでたたみかける。「原発ゼロにしろという一番の理由は、処分場がないということです。いままで原発は安全でコストが安いといったけど、安全神話やコストが安いと信じる人はほとんどいなでしょう。私はもう信じません」

   会場の全員がうなづいただろう。これが小泉マジックだ。小泉が原発に言及するようになってから、政界では「返り咲きか」「新党か」とかしましいが、これにも小泉は「国会議員に返り咲くつもりはありません。どっかの新聞で新党なんて書いていたが、そんなことは毛頭考えておりません」と断言した。

「日本は『満州が生命線だ』としてすべてを失った。『原発が生命線』というのも同じ」

   「原発ゼロ」はもろに政府見解とぶつかる。現に小泉発言を受けて、菅義偉官房長官は「政府はエネルギーの安定供給、コストの軽減、責任あるエネルギー対策を構築する。が、できる限り原発依存をへらす」といわざるをえない。小泉は「自民党内から批判が出てますが」という質問に「批判は自由だからね」とケロッという。

   金井辰樹(東京新聞政治部長)「きのう初めてテレビが入った。計算していると思う」

   司会の井上貴博アナ「どういう計算ですか」

   金井「政界復帰する気はないと思いますよ。政治の意思で原発の方向性を示す時ではないかと伝えたいんでしょう」

   小泉は最近のブログで「かつて日本は『満州が生命線だ』として、すべてを失った。『原発が生命線』というのも同じじゃないか」といっている。

   井上「自民党と違うことを言うとマスコミに取りあげられる。これも計算のうちでしょうか」

   多分そういうことだ。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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