徳洲会「医療の理想」どこに忘れてきたのか…医師会の妨害跳ね返そうとのめり込んだ政治
2013.11.16 12:00
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捜査当局の狙いは「連座制による当選無効」
徳田は10年前、筋肉が萎縮する難病ALSにかかって車イス生活になった。手足は動かず声も出せない。議席は次男の毅氏が継いだが、選挙の指揮はとり続けた。前回選挙でも、秘書がかざすひらがなのボードをカッと見開いた目で追って指示を出していた。鬼気迫る映像だった。
今回は逮捕されていないが、議員の姉2人が逮捕された。捜査当局が目指すのは「連座制」の適用だ。家族に禁固以上の刑が確定すると、議員の当選は無効になる。徳田議員は13日、自民党を離党した。
こうした徳洲会の現状を川渕孝一・東京医科歯科大大学院教授は、「すでに40年の歴史がある。当初は異端児だったが、地域医療への貢献、経営の上手さでいまは模範児だ。ただ、政治への傾斜で原点を見失った。何とか再生してほしい」という。
かつて徳田は「貧富や住む場所で医療に差があってはならない」「日本の医療を変える」「全国に総合病院を作りまくる」と気を吐いた。医師会が横やりがなかったらとつい思ってしまう。全国の医師会はいまほくそ笑んでいるのだろうか。
*NHKクローズアップ現代(2013年11月14日放送「揺れる巨大医療グループ 徳洲会・不正選挙の実態」)
文
ヤンヤン