2024年 4月 19日 (金)

佐村河内守「やめるなら妻と一緒に自殺する」と脅し!感動話の裏の醜悪な素顔

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ゴーストライター・新垣隆「高橋大輔選手に自分の曲使われ『もうダメだ…』」

<「私は18年間、佐村河内守のゴーストライターをしてきました。最初は、ごく軽い気持ちで引き受けていましたが、彼がどんどん有名になっていくにつれ、いつかこの関係が世間にばれてしまうのではないかと、不安を抱き続けてきました。私は何度も彼に、『もう止めよう』と言ってきました。ですが、彼は『曲を作り続けてほしい』と執拗に懇願し続け、私が何と言おうと納得しませんでした。
   昨年暮れには、私が曲を作らなければ、妻と一緒に自殺するというメールまで来ました。早くこの事実を公表しなければ、取り返しのつかないことになるのではないか。私は信頼できる方々に相談し、何らかの形で真実を公表しなければならない責務があるのではないかと思い始めたのです」>

   『TIME』誌に「現代のベートーベン」とまで書かれた作曲家・佐村河内守氏(さむらごうちまもる・50)は「ペテン師」だったと『週刊文春』がスクープし、大きな話題を呼んでいる。新聞やスポーツ紙、ワイドショーでは数日前から騒ぎになっているが、時間的にいえば、週刊文春が取材し、その新聞広告を手に入れた新聞社がその事実を知り、新聞社名では出しにくいので共同通信に情報を渡し、共同通信が書いたということになるのではないか。

   佐村河内氏は広島生まれの被爆2世で、全聾者の作曲家として一躍有名になった。2011年に発表した80分を超える「交響曲第一番HIROSHIMA」(演奏・東京交響楽団)は、クラシック界では異例の約18万枚のセールスを記録したという。

   また、昨年3月31日(2013年)に放送された「NHKスペシャル」の「魂の旋律~音を失った作曲家」では、東日本大震災の被災地の石巻、女川を訪ねながら創作する過程が紹介され、それが元で生まれた「鎮魂のソナタ」(演奏ソン・ヨルム)は、番組の反響もあって10万枚の売り上げを記録しているそうだ。

   この番組は私も見たが、佐村河内の名前を知らなかった私も、内容に感動してすぐにAmazonでCDを買って聴いてみた。さほど交響曲には感動しなかったが、被爆2世、全聾者という彼の人生が音楽の隠し味になって、聴く者を感動へと誘っていたことは間違いない。ソチ五輪の男子フィギュアのショートプログラムで、高橋大輔選手が彼の作曲した「バイオリンのためのソナチネ」で滑ることも話題になっていた。

   そこに18年間もの間、佐村河内氏のゴーストライターをやっていたという桐朋学園大学作曲専攻で講師を務める新垣隆氏(43)が「懺悔実名告白」をしたのだから驚いた。2人が出会ったのは1996年の夏のことだという。年上の佐村河内氏は新垣氏にこう切り出した。

<「このテープにはとある映画音楽用の短いテーマ曲が入っている。これをあなたにオーケストラ用の楽曲として仕上げてほしい。私は楽譜に強くないので」>

   新垣氏はこの申し出をあっさり受けた。佐村河内氏が提示した報酬は数万円。それがいびつな二人三脚の始まりとなったと週刊文春は報じている。新垣氏がこう話す。

<「クラシック界では、大家の下でアシスタントが譜面を書いたりオーケストラのパート譜を書いたりすることはままあることです。ところがその後わかったのですが、佐村河内は楽譜に弱いのではなく、楽譜が全く書けない。正式なクラシックの勉強をした形跡もない。ピアノだって、私たちの常識では『弾けない』レベルです」>

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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