<ウラカタ>(日本テレビ系)
『有吉反省会』ディレクター「有吉さんはスタッフに心開かない人見知り」いくら番宣番組だからって身内で楽屋話じゃ鼻白む
作り手同士で自画自賛!好きになれない
そして、話題は「上利竜太の生き方」へ。テレビだけが友達で、1Kのアパートにこもっていた学生時代に培った「人のあら探しをする能力」が今の仕事に生きている。誰も見てないような番組、演技の下手な人しか出てこない映画など、見てるのに見えていないものって確かにあるよね。
自分のコアができた中学2年生の頃から、テレビは「居場所」。そのころは、「俺ならもっと面白くできるのに」と一人で突っ込んでいたことを、いまは具現化して世の中に送り出す。あまり「ビジネス」という感覚はない。楽しいことがビジネスに直結するというのはありがたいと話す。どことなく「セルフ情熱大陸」風と揶揄することもできるのだけれど、このパートが一番面白かった。
テレビマンに限らず、青年期の過ごし方と仕事観を聞くと、なんとなく短時間でその人を理解できるのね。使おうっと。そんな上利さんが惹かれるのは、「嫌われ者の人の裏の顔、完璧な人の裏の顔」。足らない点も含めて愛おしい「ひと」をテレビから見せていきたいのだそうです。うん、いい話。
しかし、こういう自局の番組なりスタッフなりを持ち上げる番組って、どうもなぁ。テレビマンに限った事じゃなく、作り手のこだわりや信念って、受け手が思ってるよりずっと大きくて深いものだと思うんですね。でも、それを作り手が自画自賛するのってどうなんでしょうか。この原稿を書いている今も、いいともフィナーレに向けての振り返りCMが頻繁に流れている。コンテンツだけで語るのが本当の「プロ」なんじゃないのかなぁ。(放送3月30日深夜1時20分)
(ばんぶぅ)