本物の「鮒ずし」作りたい!材料の絶滅危惧種ニゴロブナ養殖成功させたお母ちゃん
2014.04.08 15:35
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道の駅で直売!「うちのは川魚独特の臭みがまったくない本物です」
そして5年、やっとニゴロブナの養殖に成功した。ようやく軌道に乗り始めたときに夫が肺がんのために45歳で他界する。ただ、孤立無援ではなく、2人の息子が支えとなった。
現在、3つに区切った養殖池では1万7000匹ほどのニコロブナが育っている。春の今がちょうどニコロブナの漬けごろだ。大きな網を引き、魚を傷つけないように素早く水槽に移す。3日間、塩水の中を泳がせる。傷ついた魚の消毒と食べたものを全部吐かせるためだ。その後、塩漬けする。「大事な事は絶対に生きたままやるということです」という。
6月に塩を洗い流し、一夜干しした後、うるち米のご飯をエラからたっぷり詰めて半年間、自然発酵させて鮒ずしができ上がる。近江八幡市内の道の駅「琵琶湖大橋プラザ」で直売している。「うちのは川魚独特の臭みがまったくない、本物の鮒ずしの味です」という。
舘野晴彦(月刊『ゲーテ』編集長)「アイデアもすごいし行動力もある。すごい人ですね」
岩上安身(フリージャーナリスト)「生態系を復活させちゃうんですからね」
大島さんは成功の秘訣をこう語った。「素人でいること。知識や経験があったら、田んぼの池は作らず、メンテナンスのいらないコンクリートの池にしていたでしょう。素人でいたからいろんな疑問を持ち解決しながら養殖に繋がった」
文
モンブラン