増え続ける無縁墓―過疎化・少子化でお参りする家族がいない!不法投棄される墓石
2014.10.10 11:42
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墓は誰のものか...残された家族の負担大きい散骨
お墓に詳しい第一生命経済研究所の小谷みどり主席研究員はこう話す。「いま終活がブームになっていて、自分が死を迎えた後どうするか、生前に考えておこうとする人が増えています。墓はいらない、遺骨を砕いて山とか海にまく散骨がいいとか。ところが、残された人にとって墓の機能は、亡くなった人と対峙する非常に大きな意味があるんです。
墓がないとどこに手を合わせるか分からないという問題があります。残された人の負担にならないように海への散骨がいいというが、亡くなられた人に会うために、わざわざ船をチャーターして供養する人もいて、かえって負担をかける結果になっているんです」
国谷裕子キャスター「無縁化したくないと思う一方、墓はいるのかいらないのか悩んでいるんですよね。何が考えるポイントになるのでしょうか」
小谷研究員「残された人がいないと墓はいらないんです。残された人が死者を忘れないというのが大事で、残された人がお参りをしてくれる存在かどうかがポイントだと思います」
現代人は魂の行方を信じることができない。本当にそうだろうか。誰にも死後の魂の行方は分からない。死後のことは分からないというのが真実だろう。だからこそ墓がいるのかいらないのかに悩み、答えが見つからず樹木葬だ、散骨だと迷うのだろう。
モンブラン
*NHKクローズアップ現代(2014年10月8日放送「墓が捨てられる~無縁化の先に何が~」)