2024年 5月 3日 (金)

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朝日新聞記者がライバル「サンデー毎日」で座談会!「異常すぎる社内」

   『サンデー毎日』が朝日新聞の現役記者を集めた座談会をやっている。それほどの本音を語っているわけではないが、他の新聞社が出している週刊誌に出て自社の問題点を指摘するというのは、新聞社間ではこれまでなかったと思う。そうした意味では画期的な企画である。

   木村伊量社長に対する批判には目新しいものはない。だが、東電の吉田所長のスクープを記事まで取り消すとしたことには、現場の相当な反発があることがわかる。いくつか発言を紹介しよう。

<記者D だから木村社長が会見で『記者個人の思い込みと取材不足が原因』と、個人に責任を帰するようなことを言ったのは、一記者として悔しかった。
記者E 池上コラム問題が起きた直後に「お前らは吉田調書の担当から外れろ」と通告され、以後は取り調べのような聴取を何度も受けて「誤報だったことを認めろ」と責められたようだ。
   しかも9月11日に木村社長が会見するまで、記事自体を取り消すということを全く知らされていなかったらしい。記事取り消しという当事者にとって致命的な決定を、執筆した記者に通告もせず、いきなり会見で発表するというのは、どう考えても異常だ。
記者C 一連の事態に関しては、木村社長が悪い、という声もあるが、正直言って社長だけの問題じゃない。今の朝日は、時の政権と対峙し、仮に圧力がかけられても闘うような組織になっていない。上層部の判断も含め、一種のブランドとして「闘うイメージを残しておきたい」という程度の思いはあっても、どこまで本気なのか、しっかりしていない。
   朝日が今後どうなるのか、相当な危機感を抱いている>

   社のイメージをどん底まで落とし、現場の記者たちの自信を失わせた「大誤報事件」は、まだまだ収束には時間がかかる。そのためには上層部への信頼回復が不可欠だろうが、今の朝日新聞のトップたちにそれを求めても無理だ。

   ここまで来たら人心一新しかない。それとも朝日新聞新社でも作ったらどうか。出版社はそうやって生き延びてきたところがたくさんあるのだから。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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