「Touch in my heart」さらっと言ってのける素敵だったテレビ界の大先輩
2014.11.15 10:00
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もう一度言われてみたかった...40代後半で突然死
日本人にはなかなか難しいこのような言葉をものすごく自然に言ってくれる人がいた。30代以上ならば誰もが知っているウルトラ尖がった伝説的な番組を手掛けていた人物だ。そんな方と仕事ができるとあって、私は舞い上がってしまった。一緒に面白いもの、バカバカしいものを作っていきましょうとタッグを組んで、あるプロジェクトを進めていたさなか、ある日突然、その人は旅立ってしまった。40代後半、病気による突然死だった。
氏はよく言ってくれた。「いやぁ~、ホント面白い」「ゲラゲラ笑っちゃった」「ナイス!これで行こう。いいものができるよ、コレ」
第三者には伝わりにくいかもしれないが、人をとてつもなくその気にさせる褒め言葉だったのだ。単純に嬉しかった。「よし、頑張ろう」と気持ちを奮い立たせてくれた。しかし、同時に叱咤されることもしばしばだった。だからこそ、私にとってまさしく「タッチ イン マイ ハート」な言葉だったのだ。
次はどんな風に書こうか、あの人はなんて言ってくれるかなと考えるだけでワクワクした。それがもう今はできない。プロジェクトのリーダーを務め、訃報を知らせてくれたプロデューサーは、氏が亡くなる2日前まで仕事の連絡を取り合っていたという。
けれど、氏の分身といえる作品はこれからも誰かの心に触れるに違いない。
「タッチ イン マイ ハート」
わずか4つの単語のこの言葉を胸に刻みながら、あしたを迎えられる感謝をして。生放送の興奮も随分と冷めてきたところだ。
モジョっこ