2024年 5月 8日 (水)

「人生の最期」決めるのは自分か家族か...意識ない患者増加で「延命治療」に悩む医療現場

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諏訪中央病院・鎌田實名誉院長「書面で自己決定を表している人は3%」

   長年、高齢者医療に携わってきた諏訪中央病院の鎌田實名誉院長はこう語る。「医療はまず助けることで進歩してきました。ここ10年ぐらいは、最期の時を迎え、その人がその人らしくその人に沿った応援をしてあげようと変わってきています。しかし、一人暮らしの方が多くなって、何を考えていたのか、最期はどうあったらいいのか分からないことが多くなりました。木村先生のような優しい方は、ますますどうしたらいいのか分からないで延命治療を続ける。悩ましいですね」

   厚労省が行った「延命治療を希望するか」という聞き取り調査によると、「希望しない」37%、「どちらかというと希望しない」34%、「希望する」11%という結果が出ている。

   国谷裕子キャスター「最後まで治療してほしいという人、してほしくないという人、まちまちですね」

   鎌田院長「絶対に忘れてはいけないのは11%の延命治療を希望するという人がいることです。1回きりの人生だから生き続けたいと思っているんです。医者は勝手に決めてはいけないよな、と苦渋するわけです」

   国谷「いま超党派で尊厳死法案の国会提出が検討されています。延命をやめても医師の責任は問わないという内容ですが、これには賛成ですか」

   鎌田院長「医師にとってはありがたい大切な法案だと思うが、僕は積極的には賛成していません。悩んでいます。法律で決めることではないと思うからです。実際に延命治療について書面で自己決定を表している人は3%しかいません。命の主人公は自分なんで、もっと時間をかけて自分の命を決められるような日本になることが大事です」

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2014年11月19日放送「『最期のとき』を決められない~延命をめぐる葛藤~」)

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