雪国じゃないのに大雪・雪害なぜ多発?日本近海で次々爆弾低気圧
2015.01.30 13:20
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想定外の積雪量で除雪間に合わなくなった前橋市
雪がほとんど降らない群馬県前橋市でこの冬から新たな除雪体制がつくられた。昨年2月、従来の記録の2倍を上回る78センチの積雪があり、市の対応力を超えた。各地で交通が寸断され、主要道路の開通までに1週間もかかった。原因は除雪が行政ごとに行われていた縦割りの弊害だった。
前橋市以外にも除雪を国道、県道、市道と別々の業者が担当していたため、除雪がすすまないケースが多発している。そこで国土交通省が中心になって、今冬から除雪路線の優先順位決めて新体制がスタートした。
防災科学技術研究所雪氷防災研究センターの上石勲センター長はこう話す。「(雪国だけでなく)雪害がどこで起きてもおかしくない状況になっています。私どもの研究機関で雪害の予測を始めているところで、吹雪がいつ発生していつ終わるかを1日先まで試験的に情報提供しています。今後は精度を上げる必要があります」
近田雄一キャスター「雪害を減らせないものですか」
上石センター長「いろんな知恵を集めれば減らしていけるのが雪害だと思っています。雪国でないところに雪が降るようになっているので、雪国の知識、たとえば除雪方法や道具など共有できればいい。それには日頃のつながりが大事です」
日本列島を取り巻く気象状況が大きく変化し、場当たり的でない抜本的な防災対策の見直しが迫られている。
モンブラン
*NHKクローズアップ現代(2015年1月28日放送「増える豪雪被害~温暖化の新たな脅威~」)