東京・大阪で鳴かず飛ばずの芸人「地方と海外目指せ」吉本興業お笑いのIターン移住と輸出戦略
2016.05.17 15:04
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タイに送り込まれたぼんちきよし大受け「文化ギャップに戸惑う日本人キャラ」
目は「海外」にも向けられている。去年(2015年)、吉本興業はアジアの6つの地域に拡大するとブチ上げた。選ばれたのは一発逆転を狙う16人。現地で自力で人気者になってもらおうという作戦だ。
言葉も文化も違う国で本当に笑いが取れるのか。タイに送り込まれたぼんちきよしは各地を自転車で回りながらネタを探し、片言のタイ語も話せるようになってタイ人のモノマネを考えた。そのネタをタイの国民的コメディアン、日本でいえば明石家さんまクラスのウドム・テーパーニットさんに見てもらったところ、こんなアドバイスを受けた。
「あなたは日本人としてタイで笑いを取ろうとしてるんでしょ。だったら、タイ人のモノマネよりも、日本人が感じるギャップを面白がってほしい」
井上キャスター「ぼんちさんはウドムさんのアドバイスを生かして、タイ人に突っ込む日本人というキャラで受けているそうです。経済成長も頭打ち、人々も内向きになって、イノベーションも生まれにくいというのが日本の現状だと思いますが、吉本の取り組みからどのようなヒントを見出せばいいですか」
ゲストの平田オリザさん(劇作家)は「人口減少社会の解決策は2つしかないと思います。海外に新しいビジネスチャンスを見つける。もう一つは国内のまだある豊かな資源を、その中で小さく回していく。パイは増えませんが、あるものをちゃんと回していく。僕はこれを『ソフトの地産地消』と呼んでいます。これはあまり大きな投資が要らないので、そこは吉本の精神と合致したのだと思います」
ビレッジマン
*NHKクローズアップ現代+(2016年月日放送「オモロいこと はじめまっせ~『笑いの総合商社』の新展開~」)