若者「落語ブーム」ダメな自分も受け入れてくれる懐の深さ・・・さだまさし「噺に救われる人多い」
2016.10.21 14:46
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SNSで増幅する孤立感と不安「もっとぬくもりや人情感じたい」
落語ブームを牽引するファンの心理について、牛窪恵氏は次のように分析する。「今の生活とか、インターネットは何かが違うと思っている人が多いですよ。でも、なかなかSNSとかから解放されない。逆に、SNSが繋がらない『圏外旅行』に行きたい若者が4割ぐらいいます。ぬくもり、人情を感じたいという人間の情に近いものが、落語に凝縮されていることに気付き始めたのでしょう」
故・立川談志には「落語とは人間の業を肯定することだ」という言葉がある。人との交わりが少なくなり、人情が薄れてしまったなか、若い人たちの間に、人間の善悪の行いやその報いを笑いで納める落語のぬくもりやゆとりに、魅力を感じる新たな風が吹き始めているのだろう。