2024年 4月 23日 (火)

「文科省天下り」あの大学にも!?早稲田以外に4年間で38件

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   文部科学省の天下り問題で内部資料をNHK社会部か入手した。そこには文科省と受け入れ先の早稲田大学の間でウソの筋書きが作られ、想定問答までがまとめられていた。文科省には4年間に少なくとも38件の組織ぐるみの天下り疑惑がある。

   民間では中高年の再就職がむずかしい状況の中で、役所や公務員の特権に利用した天下りは「これまでも大きな問題で、きびしく規制されてきました」とキャスターの伊東敏恵アナが伝える。省庁から再就職先を直接あっせんする行為や、本人が在職中に再就職運動をすることは禁じられている。今回はその両方をやっていたという悪質な違法行為だ。

監視委調査逃れるためウソのすり合わせ

   文科省の吉田大輔・元高等教育局長はおととし(2015年)8月に退職し、2か月もたたないうちに早稲田大学教授になった。これを再就職等監視委員会が摘発して報告書にまとめた。

   文科省は調査を逃れるため口裏合わせまでやっていた。実際は文科省が吉田局長の再就職を早大に依頼していたが、「想定問答」を作って、早大が高等教育に詳しい人材を求め、早大に在職した文科省OBに依頼した形をとったことにしていた。このウソがばれないように、文科省は早大や吉田元局長、さらにOBにもウソの証言を頼んでいた。

   NHKの大河内直人記者は「想定問答は文科省と早大とがやりとりを重ねて、手の込んだものになっていきました。ここまでやるのかと驚きました」という。監視委員会が去年8月に吉田元局長を調査した当日にも、文科省は人事課職員が早大や吉田元局長のところに出向いて、調査の状況を聞き取り、答えが食い違わないようにつじつま合わせをしようとしていた。

   文科省の言いなりになった早稲田大学も、建学の精神「学の独立」に反する行為を恥ずかしげもなくやっていたことになる。

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