「勝つために何でもやろう!」自分のスタイル捨て、勝ちに行った稀勢の里
2017.04.04 12:47
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無粋な応援が目立った場所
ここで鎌倉千秋アナが視聴者からの「日本人だからとクローズアップされるのには違和感がある」という投稿を紹介した。さらにモンゴル出身の照ノ富士に対して出た「ブーイングや罵声は聞きたくない」という指摘も寄せられた。長年日本人力士に土をつけてきた外国勢、格下力士にまでやたらと張り手を飛ばすモンゴル出身者もいて、反発が広がっていることは事実だろう。それでも身びいきのいきすぎた面が、この場所はたしかに噴出した。「どう考えますか」と武田キャスターが問いかける。
やくみつる氏は「もう一回、応援そのものを考えたらいいのでは。仕切り前の段階で起きた稀勢の里への手拍子も不粋。相撲は世界に発信されているのだから」と、注意を促す。芝田山親方は「礼に始まって礼に終わる。真剣に稽古をさせて本場所にもっていきたい」と強調した。
武田キャスター「われわれも真剣勝負に真摯な応援を送っていきたいと思います」
男っぽい内容に仕上がった。「稀勢の里は素晴らしい」の一点張りで終わらせずに応援のまさに「不粋」な問題点までとり上げた放送姿勢は、高く評価できる。NHKらしくないと言ってはいけないが、毎場所、午後の長い時間をかける独占中継の現場でも、この意識を持ち続けてほしいものだ。