海上保安庁「尖閣専従船」12隻660人!挑発に乗らず衝突恐れず24時間365日警備

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   この5月(2017年)、海上保安庁の巡視船が東シナ海で正体不明の浮遊物体を捉えた。自衛隊機がスクランブルをかけ確認すると、中国公船が飛ばしたドローンだった。尖閣諸島周辺への中国船の動きは漁船も含めて活発だ。

   尖閣付近の接続水域に現れた中国公船は昨年(2016年)だけでのべ752隻。うち121隻が領海に侵入した。12月には空母が沖縄海域を通って太平洋に抜けた。中国軍機の侵入もある。自衛隊機のスクランブルは、過去最多の800回を超えた。

   中国国営放送はドローンが撮影した映像を放送した。中国船が拡声器で日本の巡視船に「わが管轄海域に侵入した。法規を守れ」と叫んでいる。国民向けのPRだった。拓殖大の富坂聰教授は「常態化させることで領土問題を印象付け、最終的には日本を交渉に引き出すのが狙い」と解説する。

軍事力でなくあくまで警察力

   これらに対応している巡視船は新造の1000トン級をはじめ12隻、660人が専従で警戒している。現場海域に常に複数配備を維持するために、帰港しても要員の交代を終えるとすぐ出航していく。出航すると半月は海上にとどまる。

   取材したNHKの杉田沙智代記者は、乗組員から中国船の荒っぽい挑発をいろいろと聞いたという。200隻の漁船が現れ、これに15隻の公船が付き添い、うち6隻が領海に入り込んだ。ブロックする巡視船と衝突しそうになる場面もあった。拡声器で領海権を主張し合う。暴発しないのは、双方が海上保安機関だからだ。海上保安庁法は25条で「軍隊と解釈してはならない」としている。これは中国に対しても効く。

   あくまで警察力で治安を守る。これが大原則だ。「中国船の挑発に乗らないように細心の注意を払っています。緊張の連続は疲れます」と乗組員は話す。「冷静かつ毅然」と花井宏泰船長。

   いつまでこんなことが続くのか。富坂教授は「装備と人員で公船に引けを取らないように」という。さらに「アメリカの世界戦略、価値観との一体化」「独自の話し合いのチャンネル」を言う。もっともだが、膨張主義の習近平が聞く耳を持つとも思えない。

NHKクローズアップ現代+(2017年9月14日放送「尖閣諸島"最前線"国境の海で何が」)

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