暗い時代の予兆か、座間・頭部切断事件 締め切りに間に合わなかった週刊誌が生きる道
過去にも数々の猟奇事件があった。神戸児童連続殺傷事件、女子高生コンクリート詰め殺人、八つ墓村、津山三十人殺しなどがすぐに浮かぶ。
だが、神奈川県座間市で起きた9人の頭部切断事件は、文字通り背筋を凍らせるだけでなく、これから来るであろう暗い時代の予兆のような事件に思えてならない。
これまでも自殺サイトで知り合った男女たちが集団自殺を図ろうとしたり、今夏、大阪の会社員が自殺サイトで知り合った男女3人を殺す事件などが起きているが、今回のはどこか違うように思う。
事件発覚のきっかけは、東京都八王子市の女性(23)が10月21日から行方不明になり、彼女の兄が警視庁高尾署に届け出たことからだった。
女性はツイッターで「一緒に死んでくれる人を探している」などと投稿していたそうだ。 アパートの狭い部屋で、切り取った頭部などを入れ、猫のトイレ用の砂をかけたいくつものクーラーボックスとともに暮らしていた白石隆浩容疑者(27)とは、どんな人物なのか。
週刊誌のサイクルが時代に合わない
週刊誌の格好のテーマだが、残念ながら週刊新潮、週刊文春ともに締め切りの関係で間に合わなかった。
かろうじてフライデーが突っ込んでいるが、目新しい話はない。
「白石さんの家は両親と彼と妹さんの4人家族です。隆浩君は子どものころから悪いウワサなどもなく、素直な良い子というイメージしかありません」(近隣住民)
こうした大事件が起きるたびに、週刊誌というサイクルは時代に合っていないと思う。
テレビのワイドショーが事件を連日放送し、J-CASTに代表されるネットメディアも毎日のように報じている。週刊誌も何らかの策を講じなくてはいけない。
私なら、取材記者たちを動かして原稿にし、ネット上で情報を日々更新する。すべて無料で読める。週刊誌でしかやれない切り口で報じ、それを編集して次号に掲載すればいい。
週刊文春はデジタル版(有料)がある。そうした試みをやっているかと思って覗いてみたが、やっていないようだ。それならば、今日からでも始めるべきだと思う。