米国内で強まる「パリ協定離脱するな!」カリフォルニアは再生エネ100%目標
2017.11.17 11:26
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「脱退の賛否」次の大統領選の最大争点
では、こうしたせめぎあいの中で、パリ協定はどこへ向かうのか。COPの交渉を20年近く調査し続けてきた名古屋大大学院の高村ゆかり教授は次のように語った。「今回のCOP23の焦点は二つあります。一つは、来年のCOP24でパリ協定の詳細なルールを決めることが予定されており、このルール作りの合意をどう進めるか。
二つ目は、今回のCOP23はアメリカが脱退を表明して初めての会合で、アメリカがどういう立ち位置でこの交渉に臨むかです。アメリカは今回もCOP23に代表団を送り込み交渉に参加していますが、オバマ政権時と違って、その規模が非常に小さくなっています」
実はアメリカが正式にパリ協定を脱退できるのは2020年11月4日で、アメリカ大統領選の投票日翌日になる。当然、次の大統領選の結果が、脱退の行方を大きく左右することになる。慶応大学の中山俊宏教授は「反トランプ運動ともいえる今の動きは民主党中心に起きています。この環境を巡る問題が、次回大統領選の主要な争点になることは間違いないでしょう」と指摘した。
*NHKクローズアップ現代+(2017年11月15日放送「アメリカ発"環境ウォーズ"~揺れるパリ協定~」)