入院させたら認知症悪化!ベットに縛りつけられ心身とも衰弱
2018.01.13 12:00
0
都立松沢病院「患者を制圧するような治療はプロじゃない」
東京都立松沢病院は身体拘束の削減で効果を上げている。かつて1日に149人を拘束していたが、6年間で9割減らした。病棟によってはゼロ。斎藤正彦院長は「人の精神をケアするプロなんだから、力で患者を制圧するような治療手段を持たないほうがいいんです。患者を人として、きちんと対応することですね」と語った。
松沢病院ではスタッフは徹底的に患者と向き合う。70代の認知症の男性は鼻につけられた栄養チューブを引き抜こうとした。以前なら手を拘束されたが、看護師は栄養チューブをなくし、家族に好みを聞いた食事を口から食べさせている。
転倒の恐れのある患者の部屋には、壁から床までスポンジやクッションを敷き詰め、家族にもけがのリスクを説明したうえで「拘束しない」という同意書をとる。自殺を図るような患者でも、拘束をなくせないかと模索を続ける。
竹端教授「素晴らしい。全国に広がってほしい。でも、精神病院の中だけでなく、認知症になっても病院に入らなくてもいい仕組みこそ作っていく必要があるんです」
放送中、医療関係者からの声が届いた。「暴れ回る人を拘束なしでどうやって対処するのか」「看護師は常に命の危険を感じている」「向き合いたくても時間がない」という。
7年後には認知症が700万人という。