「震災で得たものも大きい」子どもたちもあれから7年・・・3・11体験して人生が始まった
2018.03.10 12:00
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重松清「7年生きてきたからこそ言える言葉」
キャスターの武田真一と田中泉が、震災遺構として保存されている仙台市立荒浜小学校から中継した。「知り合いの死にまだ向き会えていない」(石巻の佐藤未夢さん・当時小6)、「海は怖い。が、海を嫌いになれない」と海産物販売で働く気仙沼の斉藤日向子さん(当時中2)、「津波に流されない家を作る」と高校の建築科へ進んだ清野大樹くん(当時小4・石巻)、「自分も人を助けたい」と看護学校へ進んだ柏崎楓さん(当時中1・釜石)、「津波の怖さが伝わらないのがもどかしい」(東松島の杉浦遥さん・当時小3)、「今も生きていることに、ありがとう」(石巻の石川幸奈さん・当時小3)など、さまざまな7年後の声があった。
震災以来、取材を続けている作家の重松清さんは「作文を書いてよかったですか」と呼びかけた。LINEで「よかったです」という声が続々と入った。「何がよかった?」と聞くと、「震災と向き合えた」「知ってもらえた」「当時の気持ちを形に残せた」「かわいそうだけじゃなくなった」「生きていることが奇跡」「ここまでやってきたよ、と伝えたい」と返ってきた。
重松さんは「7年生きたからこそ言える言葉ですよね」という。
かくて話は収まった。だが、何かが足らない。震災のもう一つの舞台、福島がないのだ。津波に加え、原発にも追われた子どもたちの7年はどうなのか。その声をぜひとも聞きたい。
*NHKクローズアップ現代+(2018年3月8日放送「大震災をつづった子どもたち それぞれの7年」)