「あっというまだった!」市街地を一気に襲った川の氾濫と土砂崩れ 最悪の豪雨被害はなぜ起こった?
2018.07.10 14:47
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崩れやすい花こう岩が広く分布する西日本は今後も危ない
広島県の土砂崩れ現場を調べると、大きな石がなく、小さな石ばかり。積もっていたのは細かい土砂の粒で、花こう岩が砕けたものとわかった。花こう岩は粉になりやすい性質があり、風化するとボロボロに崩れる。これが西日本を中心に広く分布している。九州から中国、四国、近畿地方まで土砂災害の危険は高い。「崩壊が起こりやすい場所が無数にある」(広島大学大学院の海堀正博さん)という。こうした土壌も被害を大きくした。
そんな中で住民は復旧作業を始めなけばならない。10日からは猛暑が予想される。熱中症や狭い避難所生活でのエコノミークラス症候群に注意が必要だ。積もった泥が乾燥して巻き上げる砂ぼこり対策も求められる。中北教授の「早く避難を、新しい治水対策を」の指摘が切実な課題としてのしかかっている。
※NHKクローズアップ現代+(2018年7月9日放送「緊急報告西日本豪雨~被害はなぜ広範囲に及んだのか~」)
文・あっちゃん