2019年 12月 10日 (火)

番組ディレクター「完全ノープラ生活」に挑戦してみたけれど・・・4日目であえなく挫折

印刷
人気店や企業から非公開の招待状をもらおう!レポハピ会員登録

   「豊かな国が貧しい国にごみを送り込む。これはフェアではありません」

   マレーシアのマハティール首相が日本のプラスチックごみを念頭に、こう訴えた。日本人1人が排出し、輸出するごみの量は、世界ワースト2位だ。今月末(2019年6月)に開かれるG 20大阪サミットの主要議題でもある。

   なぜこれほど多くのプラスチックごみが排出されるのか。汚名返上するにはどうすればいいのか。番組の池上祐生ディレクターが3週間を目標に「ノープラ生活」に挑戦した。

眼鏡は使えず、スーパーで食品が買えない

   まず1日目。5年間住んでいるマンションの部屋から、倉庫業者がプラスチック製品をすべて持ち去った。ポリエチレン、ポリ塩化ビニール、ナイロン、ポリエステルなどの合成繊維なども対象だ。歯ブラシ、歯磨き粉やシャンプーの容器、風呂の桶やナイロンタオル、眼鏡といった身の回り品、電子レンジ、冷蔵庫、テレビなどの家電製品、趣味のプラモデルまで合計500点に及んだ。部屋の中はほとんど何もなくなり、電気もなく、日暮れとともに寝る生活がスタートした。

   2日目の朝。目を覚ましたディレクターが「布団の代わりに座布団を敷いて寝たので体がちょっと痛い」とぼやく。そして向かった先が眼鏡店だ。「フレームとレンズを含め、プラスチックでないものを探しています」と注文したが、店主は「ガラスレンズだと日数がかかりますよ」という。眼鏡レンズは80年代まではガラスが主流だったが、いまはプラスチックになって、在庫を常備していない。

   3日目は食料を探しに街へ出て、さらに深刻な事態に直面した。スーパーでは野菜、魚、肉はすべてプラスチックで包装されており、買うのが難しい。「冗談抜き、一つも買えないですね」とタメ息を漏らす。

   プラスチックの歴史に詳しい神戸大学の石川雅紀・名誉教授はこう解説する。「形や硬さを自由に変えられ、水や熱に強いために、社会にニーズに合わせてプラスチックは進化を遂げてきました。スーパーやコンビニには、商品を丁寧に説明できる店員がいません。たとえば、さまざまな種類の味噌や醤油は、その特徴や産地を商品自身が自分で売り込まないと客は手に取ってくれないですから」

   そのため、商品情報を印刷したパックが重宝されるのだ。包装用プラスチックの出荷量とスーパー・コンビニの出店数は、同じ伸びを示してきたことからも分かる。

   布巾で歯磨き、使いかけ石鹸で洗濯、食事はすべて缶詰

   4日目を迎えたディレクターは、布巾で歯を磨き、使いかけの石鹸で下着を洗い、食事は缶詰というのでは生活は続けられず、ルール変更となった。使い捨てでない家具や家電製品、クレジットカード、スマホなどを戻してもらい、使い捨てのプラスチックの袋や容器などは使用しない。目標の「3週間のノープラ生活」は完全達成はできなかった。

   宮田裕章(慶応大学教授)「3週間やってみて、今後もチャレンジしようと思うノープラは何ですか」

   池上ディレクターは、不要なプラスチックとして、レジ袋、ペットボトル、新聞の袋、固形石鹸の包装をあげた。

   レジ袋はフランス、インド、中国など40か国以上が禁止している。コップなどのプラスチック容器もフランスが禁止し、台湾が禁止の方向を公表している。

NHKクローズアップ現代+(2019年6月12日放送「"ノープラ生活"やってみた プラスチックごみ削減の挑戦」)

文   モンブラン
今すぐ無料会員に登録して、コメントを書き込もう!
お知らせ

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中