2020年 10月 22日 (木)

新型コロナで家族を亡くし癒えない悲しみ...最期に言葉をかけることも、手を握ることも、火葬に立ち会うこともできなかった

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   新型コロナウイルスで大切な家族を亡くした遺族はどんな思いなのか。看取ることもできず、死因も人に語れない日々を送っていた。関東地方に住む50代の女性は、4月(2020年)に80代の母親を新型コロナウイルス肺炎で亡くした。母親に38度台の高熱と血痰の症状が出て、救急搬送されてた即入院。新型コロナウイルスに感染していることが確認され、女性と家族は濃厚接触者となり、自宅から出られず、母親を見舞うことはできなかった。

   母親が亡くなったという連絡を受けたのは、その6日後。遺体と対面することもなく、誰一人立ち会えないまま母親は火葬され、死後4日たって遺骨となって戻ってきた。葬儀会社の人に感染させるリスクを避けるため、遺骨は玄関に置いてもらうしかなかった。

   それから1カ月間、母の死を周囲に伝えることなく暮らしている。女性は「周囲の人に最近(お母さん)見ないねと言われるので、ちょっと具合が悪いので入院していますと。線香の匂いがすると、何かあるなって思われていると思うけど、不快な気持ちになるなら言わないほうがいいなって」と語った。

   治療に当たった医師は、「家族にとって看取りのプロセスは大切ですが、院内感染の防止を優先せざるを得ません。手を握る、涙を流すなど、後に残ることができないのはつらい」と話した。

ICUのガラス越しに合せた手「体温もわからなかった」

   多くの遺族が最期の時間を共に過ごせなかった苦しみを抱えている。夫を亡くした女性は、2カ月たってようやく葬儀を行うことができた。1月に結婚記念日を祝うために夫とクルーズ船を楽しみ、間もなくして、夫は高熱で病院で隔離された。

   会えたのは3週間後で、ガラス越しの夫は体中を管につながれ、医師から意識がないと告げられた。最後の別れもガラス越しだった。女性は「ICUのガラスの前にベッドがあり、看護師が夫の手を持ち上げてガラスに当てたところに、私も手を当てました。体温もわからなかった」と涙した。

   長い葛藤を経て、一歩を踏み出した遺族もいる。先週、愛知県で1軒の美容室が営業を再開した。美容室を営む女性は2カ月前、新型コロナウイルスで夫を亡くした。症状が悪化して東京に搬送され、そのまま会うことできなかった。女性も陽性となった。店の再開を後押ししたのは近所に住む息子だった。「偏見を持つ方もいるが、それは一時のこと。時間がたてば変わってくる」と、母を説得した。女性は、夫の死と自分の感染について、知人や常連客に少しずつ伝えるようになった。反応は一様ではなかったが、理解してくれる人もいた。こうした日々を送る中で、女性はようやく夫の死に向き合うことができるようになってきた。

文   バルバス
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