新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。あさイチでも、「みんな!ゴハンだよ」コーナー担当の駒村多恵キャスターがコロナに感染し、ホテル療養生活を送っていた。
駒村キャスター「私の場合は幸いにもほぼ無症状に近い状態だったんですが、これを踏まえて今もしコロナにかかってしまったらどうしたらいいのか、どのような備えが必要なのかお伝えします」
米を切らしていたが買い物にも出られず、非常用のアルファ米でしのぐ
駒村キャスターが体調に異変を感じたのは2020年10月30日(金)。夜に喉の痛みを覚え、翌31日にかかりつけの耳鼻咽喉科を受診した。
いつもの処置で喉の痛みはすぐに治り、発熱や味覚・嗅覚の異常もなかったが、月曜日以降人と直接会う仕事が続くことと、高齢で持病があり介護が必要な母と同居していることもあり、念の為11月1日に自費でPCR検査を受けた。するとその日の夜、陽性という結果がメールで届いたという。
近江友里恵キャスター「喉が痛いだけだったらPCRを受けようまで思い至らない人も多いですよね」
駒村キャスター「去年だったら全くそんなことは考えず普通に仕事に行っていたと思うんですけど、今年はちょっと状況が違うのと、今振り返ると喉の痛みはいつもだと徐々に来るんですが、この時は急激に来たんです。そこがちょっと違ったといえば違ったなと」
翌2日に保健所から電話があり、いつどこで誰と、どのくらいの距離で、どのくらいの時間会ったか、部屋の広さはどれくらいか、換気の状況はどうだったかなど、事細かな聞き取り調査が行われた。駒村キャスターの接触者に保健所が電話し、それを受けてまた駒村キャスターに電話が来るなどし、調査は1時間半に及んだという。その間駒村キャスターも接触者や仕事先など、20件ほどの連絡をしていた。
自宅待機中に一番困ったのが、食べるものがなくなったことだという。
駒村キャスター「週末に買い物をして作り置きなどをしていたんですが、ちょうど週末に喉が痛くなって、買い物にも出かけられなくなったので、食べものがなくなった。たまたまお米も切れていたんです。結果、非常持ち出し用袋の中に入れていたアルファ化米と、ミニトマト、たまたまゆでていた枝豆でしのぎました」
療養中は体動かすよう推奨「しおりに筋トレのURLが書いてあった」
介護が必要な母は11月4日に入院でき、本人は翌5日、保健所手配の車でホテルへ行った。部屋から出られるのは1日3回、ロビーに弁当を取りに行く時だけ。療養中は朝・夕の2回、アプリで健康状態を入力する。
駒村キャスター「ホテル療養の時はこういうことしかやることがなくなるんです。ここまですごく忙しかったけど、急に手持ち無沙汰になります。すると『みんなは大丈夫かな』って心配なことしか考えなくなるんです。私と会った人たちは今日は大丈夫かな、元気かな、体調に異変ないかな、その方のご家族や大切な人たちの健康を脅かしてしまったって罪悪感がすごくあるんです」
ホテルに入る際に配られた「療養のしおり」にも「メンタルケアが大事」と書いてあったという。精神を安定させるため、駒村キャスターは持ち物が重要だと説く。
宿泊グッズに加え、リラックスできるような入浴剤や好きなお茶、マッサージグッズと、パソコンとHDMIケーブルを持参し、テレビにつないで動画を見ていたそうだ。
駒村キャスター「K-POPのダンス動画を見て踊ったりしていました」
博多華丸キャスター「踊るのはいいんですね」
駒村キャスター「しおりにも『体を動かしましょう』って書いてあるんです。筋トレのURLが紹介されていて、『ここを見て頑張りましょう』みたいなことも書いてあるんです」
発症日から10日間経過、かつ症状軽快後72時間経過という退所基準を満たし、9日にホテルを退所した。出る際にPCR検査などはせず、公共交通機関で帰宅、12日に仕事復帰した。
駒村さん「発熱などの症状があってから7~10日程度経つと、PCR検査で陽性でも感染させる可能性が極めて低くなるという国内外の研究結果があるので、しっかり療養したら通常どおり生活してもいいとはっきりわかっているんです」
自身の経験から一番大切だと感じたのが「行動記録を取っておくこと」だという。
駒村キャスター「私がやれることって行動記録を伝えることしかないんです。どこにも出かけられないし、何にもできない。本当に無力なんです。だからこそ、行動記録を一生懸命伝えなきゃいけない。記録をしっかり取っておくことが大切です。聞き取り調査をする保健所の方の負担も、記録をしっかり付けておくことで少し減ると思うので、とても大事だと思います」