玉川徹 中国のBMWアイス騒動に「間違った愛国心を利用してPV稼ぎ」を批判

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   中国・上海で行われているモーターショーで、独BMWのスタッフがアイスクリーム配布を中国人には断ったのに外国人には配ったとして、中国国内で「BMWたたき」がヒートアップしている。背景などについて、きょう27日(2023年4月)の「モーニングショー」が取り上げた。

  • 中国で騒動に
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アイス配り、中国人には「終わった」のあと外国人には手渡す

   騒動の発端となったのは、モーターショーで撮影された動画だ。BMW傘下の「MINI」のブースで来場者へのアイスを配布していたのだが、中国人女性2人がアイスをもらいに行くと、ブースにいた中国人女性スタッフ2人は「配り終わりました」と回答。ところが、その数分後に外国人の男性が行くと、箱からアイスを取り出して手渡していた。

   この動画がSNSに投稿されると、またたくまに拡散され、「外国人がいいなら中国で車を売るな」などと一気にBMWたたきが始まった。

   店内に展示されているBMW車にアイスを投げつけたり、駐車場にあった他人のBMW車を破壊したり、小さい子どもに「パパ、このBMWってどういう意味?」と質問させ、撮影者が「BMWっていうのは、アイスクリームは外国人しか食べられないって意味だよ」と答える動画も。

   中国のSNSによると、江蘇省のある企業は、BMWの車を保有する従業員に対し、1カ月以内に売却する旨の誓約書を書かせ、応じない場合は解雇すると通知したという。

   騒ぎを受け、BMWは「内部管理の不備とスタッフの怠慢で、不快な思いをさせたことをおわび申し上げます」と謝罪のコメントを発表。さらに翌日には「従業員の分のアイスを取り置きしていて、映像に映っていた外国人は従業員だ」と経緯を説明したのだが、騒ぎが静まる兆しはない。

   この日の番組には、当時モーターショー会場にいたというテレビ朝日の高橋大作・上海支局長が中継で生出演。騒動が拡大した背景について「会場には当時、インフルエンサーと呼ばれる動画配信者がたくさんいて、その人たちがこぞって突撃取材や新たな炎上動画を撮り始めて大炎上につながりました。中国ではSNS上の性的や暴力的なコンテンツは投稿しても消される仕組みがあるのですが、今回は消されず、リツイートが繰り返されました」と説明した。ただし、「ようやく昨日あたりから、『ちょっとやりすぎじゃないか』という論調で報じられるようになってきました」とも伝えた。

   玉川徹(テレビ朝日社員)「これは過剰だと思いますね。BMWの説明を聞けば、『あ、そうだったのか』で済む話。それなのに炎上が広がるというのは、僕は欧米へのコンプレックスの裏返しなのかと思いますね。インフルエンサーが間違った愛国心を利用してPVを稼ごうとするのは良くないと思います」

(キャンディ)

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