GW後半、「10年に一度の高温」か なぜ?識者が挙げた2つの要因(モーニングショー)

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   GWの後半は福岡で30度、東京で28度も予想され、気象庁は「10年に一度の著しい高温」になるとの情報を出した。明日3日(2023年5月)から11日までの平均が「10年に一度の高温」となる。なぜか? 2日の「モーニングショー」が要因を探った。

  • 暑くなりそうとの予報(写真はイメージ)
    暑くなりそうとの予報(写真はイメージ)
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玉川徹「暑いのはそれ以上脱ぎようがない」

   バンコクでも4 月は35度を超える高温が続き、25日には過去最高に並ぶ44.6度を記録した。インドでは18日、国内48カ所で42度越え。西部の州では、屋外の式典に集まった人が熱中症で少なくとも13人が死亡した。米国のミシシッピ川では24日、大量の雪解け水で洪水が起きた。中国でも、過去20年平均を上回るペースで激しい黄砂を確認。日本でも12日、31都道府県で広範囲に飛来した。めったにない北海道、東北でも観測された。

   GWの気温予想を見ると、東京では4、5、6、7日と4日連続で25度以上の夏日が続く。6日は天気が崩れるが、28度予想だ。去年の夏日は4日と5日だけだった。

   三重大学の立花義裕教授は、「ある町だけ高くなるということはあるが、今回は日本中が真っ赤ですよ」。コメンテーターの玉川徹(テレビ朝日)は「冬のスキーで氷点下10度は、何とかなりました。寒かったら着ればいいんだもん。だけど、暑いのはそれ以上脱ぎようがない」。

   今年の桜前線は、記録的に早かった。全国53地点中27地点で最も早い開花となった。3月の平均気温は、北・東日本で過去最高の3.4度高く、西日本では過去最高タイの2.6度高かったのだ。栃木県足利市の「あしかがフラワーパーク」では、4月5日、大藤が観測史上最速で開花した。見ごろは既に終盤に近い。

   異常な温かさは、なぜか? (1)偏西風の蛇行と(2)海面水温が高い、のが要因だ。

   (1) 偏西風は例年、南に蛇行し、その分北から寒気が流入するが、今年は北回りに蛇行し暖気が流入しているからだ。アジアの北側まで北上しているため、アジアでも気温が上昇。立花教授は「偏西風はカーテンのようなもの。暖気と寒気の境にある。自分のいる場所が偏西風の南側か北側かでまるで違う」。MCの羽鳥慎一「で、日本はいま南にいる」。

   (2) 海面水温が日本海側で、平年より1~2度高い。このため海風が温められる。太平洋側の三陸沖は平年より5度高い。東北地方を「夏の冷害」で苦しめてきた「やませ」も温められてしまう。

   立花教授は、「根本的な原因は温暖化。季節の中では春が、温暖化の影響を最も受けやすい。偏西風の蛇行は冬に始まったが、まだ尾を引いている。(やませの高温は)黒潮が大きく北へ蛇行した影響だ」「偏西風は日々違うが、夏いっぱいは蛇行が続くかも知れない」。「今年の夏は、北極圏の温暖化により、北極圏と赤道付近の温度差が小さくなっているため、その間を通る偏西風が弱まり蛇行しやすくなる」。

 

(栄)

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