2024年 4月 20日 (土)

宅配便戦争「郵政+日通」連合でも、ヤマトと佐川、追撃できず?

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   民営化したばかりの日本郵政とペリカン便の日本通運は2007年10月5日、包括的かつ戦略的な提携関係を結ぶことで基本合意した。日本郵政の「ゆうパック」と日通の「ペリカン便」を08年10月にも合弁の新会社を設立して統合、そこで宅配便事業を展開するという。06年度の宅配便の市場シェアは第1位がヤマトホールディングス(36.6%)、第2位が佐川急便(32.4%)、日通は第3位(10.7%)で、ゆうパックは第4位(8.4%)にあたる。3位と4位の提携で上位進出を目論むが、市場が成熟してきているといわれる宅配便事業にあって、果たしてうまくいくのだろうか。

ヤマト、佐川との3強時代が到来

宅配便事業者の競争が加速しそうだ(写真はイメージ)
宅配便事業者の競争が加速しそうだ(写真はイメージ)

   日本郵政と日通が08年10月をめどに設立する新会社は、日本郵政が「ゆうパック」を、日通は「ペリカン便」をそれぞれ移管して発足する。新会社は日本郵政か、日本郵政の傘下にある「日本郵便」の子会社になる予定で、「ゆうパック」が「ペリカン便」を事実上取り込むことになる。新会社の規模や出資比率、またブランドを統一するか、などは今後詰めていく。

   日本郵政と日通は、宅配便事業のほかにも、両社商品の販売や営業面、輸送便の共同化などの推進でも協力関係を強化していくとしている。たとえば、日通は全国に広がる日本郵政グループがもつ物流拠点を活用することで、また日本郵政は日通が配送する荷物を取り込むことで、採算割れといわれる過疎地にかかる配送コストを抑える効果が見込める。資金や人材を効率よく、かつ成長分野に振り向けることができる。

   両社が手を結んだことで、宅配便市場は「クロネコ宅急便」のヤマトHDと、「飛脚便」の佐川急便との「3強」時代に突入。5日の発表を受けて、日通の株価は前日比12円高の641円、ヤマトHDも2円高の1770円だった(佐川急便は未上場)。

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