「産科医不足」はここまで来た 東京でも土日祝日は「無医村状態」

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   脳内出血を起こした東京都内の妊婦が、緊急時の受け入れ先になっている病院をたらい回しにされて出産後に死亡した問題は、大都市「東京」でも深刻な「産科医不足」が起きていることを浮き彫りにした。中でも土日祝日は当直医が少なく、「無医村状態」だと指摘する声もある。

「当直医が1人で、受け入れられない」

   東京都内の妊婦(36)は2008年10月4日の夜、脳内出血による激しい嘔吐と頭痛を訴えて、かかりつけの「五の橋産婦人科」(江東区)に救急車で運ばれた。担当した女性医師は緊急手術が必要との判断から、都立墨東病院(江東区)に受け入れを要請する。同病院はリスクの高い妊娠に24時間対応する「総合周産期母子医療センター」に指定されている。ところが返ってきた答えは、

「当直医が1人で、受け入れられない」

というものだった。

   同病院は04年から医師の退職が相次ぎ、産科の場合は常勤1人と研修医1人が辞めた。現在は6人が勤務している。人手が足りず、08年7月から土日祝日の当直医を2人から1人に減らしていた。妊婦が運ばれた日は、不運にも土曜日だった。

   五の橋産婦人科の担当医は、さらに6病院にも受け入れを求めたがすべて断られる。結局、墨東病院は2回目の要請で妊婦を受け入れたが、最初の要請から1時間以上が経過。帝王切開で子供は無事に生まれたが、女性は3日後に亡くなった。

   受け入れを断った6病院は、ほとんどが地域周産期母子医療センターに指定されていた。ところが、多くの病院で当時、産科の当直医は数人しかいなく、手が回らなかったようだ。10月23日付け「朝日新聞」の記事によると、順天堂大学医学部付属順天堂医院(文京区)には2人いたが、いずれも別の出産に対応していた。東京慈恵会医科大付属病院(港区)には2人いたが、破水した妊婦が待機中で受け入れられる状況ではなかった。日本赤十字社医療センター(渋谷区)には3人いたが、別の妊婦も搬送されていて、対応できなかった。

   10月23日に放送されたテレビ朝日系情報番組「スーパーモーニング」で、医学博士の中原英臣氏はこんな衝撃発言をした。

「土日祝日の場合、東京の産科は無医村状態だ」

「東京でまさか、このようなことが起こるとは…」

   妊婦が緊急時に受け入れを断られて死亡する例は、この数年でも起こっている。奈良県大淀町立大淀病院で06年8月、分娩中の妊婦が意識不明になり、19病院に受け入れを断られて搬送先の病院で亡くなった。07年8月には下腹部痛を訴えた奈良県の妊婦が病院に受け入れを断られ、救急車で大阪府内の病院に運ばれる途中に死産した。

   たらい回しにあうのは、産科医が不足している「地方」の話だと、もはや言えない。日本産婦人科医会の担当者も、

「報道ではじめて知りました。東京でまさか、このようなことが起こるとは…」

と驚きを隠せない様子。休日や夜間の体制は、病院内部でしかわからないという。

「奈良の件をきっかけに、救急時の対応について産科関係者間で論議が高まりましたが、生かされていないのが残念です」

   救急体制の問題は、産科だけにとどまらないようだ。総務省消防庁の調査によると、07年中に救急搬送されたのは全国で491万8479 人。そのうち、受入医療機関が決定するまでに照会した回数が、4 回以上は1万4387 件、6 回以上は5398 件、11 回以上は1074 件だった。もっとも多い照会回数は50 回にもなる。地域別でみると、首都圏や、近畿圏などの大都市周辺部で回数が多い傾向にある。医師不足の問題は、東京の最先端の現場でも起こっている。

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