長谷川洋三の産業ウォッチ
新日鉄社長の強気発言:「これから当社の存在意義は国際的にも強まる」

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「今が異常だ。この需要の落ち込みがいつまでも続くはずはない。我々としてはもちろん今供給を増やすようなことはしないが、将来に備えて技術開発投資は減らすつもりはない」

   新日本製鉄の宗岡正二社長は2009年6月30日、東京都内で開いた記者団との懇談会でこう強調した。

   2008年秋から深刻化した金融危機の影響で鉄鋼業界も需要の急激な落ち込みに見舞われたが、「国内の在庫調整も進み、中国の鉄鋼需要も住宅などから動き出している。輸出注文も増え始めており、米国でもいずれ自動車需要などが上向くだろう」と見ている。

   中国では過剰生産を危惧する当局が、乱立する中小鉄鋼メーカーの再編成の音頭とりをしているが、乱立状態は急には治まらない状況で、過剰生産傾向は続いている。しかし高級製品などは中国では手当てできず、技術力に優れる日本メーカーの出番が回ってきている。

   さらに宗岡社長が強調するのは「ブラジルなどグローバル戦略の強化」。「ブラジルでの新規設備投資については先送りしているが、成熟化した日本市場を見ればグローバル市場をにらんだ戦略強化は不可避だ」と指摘する。つい2、3年前まで世界のダントツメーカーとして飛ぶ鳥を落とす勢いだったミタルアルセロールグループが資金手当てに追われるなど、ひところの勢いを失っていることも強気発言の裏にありそうだ。新日鉄の技術開発投資額は約400億円と総売り上げの1%と、自動車や電気メーカーに比べて小さいが、素材メーカーとしては少なくない。「これからはハイブリッドカーのモーター向けの電磁鋼板など日本メーカーでしかつくれない環境需要など増えるだろうし、新日鉄の存在意義は国際的にも強まる」と余裕さえ見せていた。


【長谷川洋三プロフィール】
経済ジャーナリスト。
BSジャパン解説委員。
1943年東京生まれ。元日本経済新聞社編集委員、帝京大学教授、学習院大学非常勤講師。テレビ東京「ミームの冒険」、BSジャパンテレビ「直撃!トップの決断」、ラジオ日経「夢企業探訪」「ウォッチ・ザ・カンパニー」のメインキャスターを務める。企業経営者に多くの知己があり、企業分析と人物評には特に定評がある。著書に「クリーンカー・ウォーズ」(中央公論新社)「ウェルチの哲学「日本復活」」、「カルロス・ゴーンが語る「5つの革命」」(いずれも講談社+α文庫)、「レクサス トヨタの挑戦」(日本経済新聞社)、「ゴーンさんの下で働きたいですか 」(日経ビジネス人文庫)など多数。


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