物議を醸す「ザ・コーヴ」 配給会社は「上映続行したい」

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   日本のイルカ漁を告発したアカデミー賞受賞のドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」の上映が東京都渋谷区の「シアターN渋谷」で中止になった。「反日的な映画」だとし、市民団体などから抗議を受けていた。全国20館近くの劇場で上映される予定になっているが、配給会社は今後、各映画館と協議をした上で上映を続行したい考えだ。

   「ザ・コーヴ」は、和歌山県太地町のイルカ漁が焦点となり、ボートと魚網を使ってイルカを入り江や浜辺に追い込み捕獲する「追い込み漁」がショッキングに描かれた。海がイルカの血に染まり、死骸が浜辺に並べられる、などの場面があり、「日本人は野蛮だ」といった批判が欧米で起きた。一方、隠しカメラで撮影されたため、「盗撮映画」だとして、現地の漁協は抗議をしている。

配給会社と相談しながら上映を実現したい

   2010年6月3日に上映中止を決めたのは「シアターN渋谷」。26日から上映の予定だった。市民団体などからの抗議が4月から活発化し、6月4日、5日に抗議デモが予定されていたため、近隣に迷惑をかけたくない、という理由だった。配給会社のアンプラグドはこうした事態について、「ザ・コーヴ」はその内容を巡り様々な議論があり、上映に関する抗議が出ることは想定していた。ただ、

「人それぞれの考え方で、観るか観ないかは個人の自由。抗議活動によって観る自由を奪われてしまうのは残念だ」

とし、残りの上映予定の映画館と連絡を取りながら上映を実現したいとしている。同じ26日から上映を予定している東京の「シネマート六本木」(港区)を運営するエスピーオーに問い合わせてみたところ、

「お客様が観たいと思っている作品を上映するのが私達の使命。上映についての抗議が来ていますが、私達に何らかの主義主張があって上映するわけではありません」

と戸惑いながらも、今のところ上映中止の予定はないと打ち明ける。

「ドキュメンタリーに名を借りた日本バッシングだ」

   今回の抗議活動の中心になっている市民団体「主権回復を目指す会」代表の西村修平さんはJ-CASTニュースの取材に対し、

「イルカ猟はヨーロッパの国でも行われているにも関わらず、日本だけを野蛮扱いしている。差別、蔑視が目的で、ドキュメンタリーに名を借りた日本バッシングだとはっきりわかる。こうした映画の上映は許すことはできない」

と語った。

   ドキュメンタリー映画では、07年制作の日中合作「靖国 YASUKUNI」でも、内容に抗議が出て、上映を中止する映画館が多数出た。

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