電子書籍普及の本格化到来 大日本、凸版が「日本型流通守る」とタッグ

印刷

   米アップルの新型携帯端末「iPad」が2010年5月に日本国内でも発売され、電子書籍の普及に弾みがついている。消費者にとっては紙の本より安価に買えるなどのメリットもあるが、長年相互に依存してきた出版社→印刷会社→取り次ぎ→書店のネットワークはまさに存亡の危機を迎える。

   このため、積年のライバルである大日本印刷、凸版印刷が手を組み、2010年7月27日に業界団体「電子出版制作・流通協議会」を発足させた。電子書籍の波は受け入れたうえで、日本連合として米国勢に対抗する狙いだが、思惑通り進むかは予断を許さない。

早くも書店などから不満の声が上がる

   「作家と出版社が形成してきた日本の出版界の長い伝統と信頼関係を尊重した電子出版流通モデルを構築する」。協議会の趣意書は設立目的をこう説明する。大日本印刷によると、1社完結・垂直統合の米国型ではない、日本型の水平分業を守るという意味だ。

   米国勢のビジネスを見てみよう。専用端末「キンドル」に電子書籍を配信する米アマゾンは、コンテンツを出版社からも買うが、作家からも直接仕入れようとする。日本の単行本なら「印税」として通常、販売価格の1割程度が作家の取り分だが、アマゾンは最大7割支払うことをインセンティブに作家を囲い込む。配信サービスから「出口」の端末までアマゾンだ。

   アップルの場合、作家の取り分はやや少ないが、iPadなどを武器にアマゾンに近いビジネスモデル。アップル向けには既に日本でも村上龍さんや瀬名秀明さんが出版社を介さないで作品を提供している。

   日本型では大日本印刷や凸版印刷のほか、取り次ぎのトーハンも大小の出版社と組んでコンテンツの電子書籍化を支援。配信・課金などには書店などもからみ、あらゆる端末に配信することで多くの電機メーカーがかかわれる形をとる。

   ただ、日本型の問題はこれまで共存共栄でこられたネットワーク内で利害が一致しなくなることだ。特に出版社とそれ以外が対立する。京極夏彦さんの新作「死ねばいいのに」を紙の本(1700円)と電子書籍(900円)で発売した講談社に対し、既に書店などから怨嗟の声が上がっている。

出版社側は紙でも電子版でも売れればよい

   出版社にしてみれば、長年紙の本を作って売ってもらった「しがらみ」はあるが、結局は紙でも電子版でも売れればよい。むしろ電子版なら初期投資だけで追加費用があまりかからない。

   紙のネットワークの特に「川下」では、何とか生き残ろうと書店の店頭に電子書籍のダウンロード機を置いたり、電子書籍をSDカードのようなパッケージメディアに入れて売ろうと努力をしているが「アイパッドにダウンロードすれば済むものをわざわざ書店に行くだろうか」と当然の疑問の声が聞かれる。

   アップルが販売する電子書籍を選別するなど、米国勢の問題点も指摘する見方もあるが、大きな流れとしては紙のネットワークの「川下」に厳しいものになりそうだ。消費者にとっては書店をぶらつくのも楽しみではあるのだが、電子書籍で先行する米国でバーンズ&ノーブルなどの大手書店も苦しんでいるのを見ると、この流れは止まりそうにない。

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