2024年 4月 19日 (金)

過去のメール履歴取り寄せは無理 相撲協会の疑惑調査早くも「暗礁」に

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   「最近機種変更した」「ケータイは壊れた」――大相撲の八百長問題調査に対し、「抵抗」とみられても仕方ないこんな対応を示す力士らが出ている。「それなら携帯電話会社から過去のメール履歴などを取り寄せさせ、それを提出させる」と日本相撲協会側は鼻息が荒いが、そんなことは可能なのか。関係者にきいてみた。

   2011年2月8日、朝日新聞朝刊は、協会の特別調査委員会が調査対象力士らに携帯電話の提出を求めたところ、「壊れた」などの理由で「提出しないケースが続いている」と報じた。

機種変更だと「復元」することは不可能

   今回の八百長メールが発覚したのは、野球賭博事件関連で押収された力士らの携帯電話から削除されたメールを復元したのがきっかけだ。ならば、捜査では押収されなかった、八百長疑惑力士らの携帯電話を調べれば、仮に削除したメールがあれば同じように復元できるはずだ。調査委が携帯電話提出を疑惑力士らに求めたのは当然といえる。

   しかし、「壊れた」などの理由で携帯電話を提出しない力士が相次いでいる。勿論、この時期に偶然壊れた可能性もゼロとは言えないかもしれないが、提出しないこと自体が不審がられても不思議ではない。仮に意図的に以前のケータイを廃棄したのであれば、一種の「証拠隠滅」で逃げ得を許すことになる。

   ちなみに、データ復元などを行っているAOSテクノロジーズ(東京都)などによると、機種変更されていれば、過去にさかのぼって旧ケータイで削除したメールデータを新ケータイから「復元」することは不可能だ。一方、「壊れた」場合は、メモリー自体に損傷がなければ復元可能だ。同社の話では、機種やケータイの状態にもよるが、「概ね2か月程度」で「過去2~3年分」復元できるという。

   ただ、個人からの依頼は「弁護士経由」でない限り基本的に受け付けていないそうだ。

   朝日新聞報道などによると、特別調査委は、ケータイ本体の提出がなければ、力士本人に携帯電話会社から過去のメールの履歴などを取り寄せさせ、それを提出させることなどを考えている。

   ケータイ本体のデータがだめなら、「携帯電話会社(キャリア)のサーバーなどに残っている(であろう)メール記録を取り寄せれば良い」という発想だ。実現すれば調査は進みそうだ。

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