「お金下さい!」女子学生に批判集中 「学費集め」サービス、第1号で早くも挫折

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   「学費が払えない!支援してください」―「studygift」というサービスを使ってこんな呼びかけをした女子大生が話題になっている。

   学費が払えないのは「成績が維持できず奨学金を打ち切られた」ことが原因のようで、「自分が悪いのに他人に支援を請うのは甘えではないか」などと批判を浴びた。開始したばかりのこのサービスは開始早々つまずいてしまっている。

写真とGoogle+に出会ってから成績下がった

「studygift」トップページ
「studygift」トップページ

   学費支援プラットフォームと銘打った「studygift」を使って学費の支援を呼びかけたのは、早稲田大学社会科学部に在籍していたという坂口綾優さんだ。

「学校に行きたくても学費が払えなくて学校に行けない… それが今の私の状況です」

   この文章から始まる支援呼びかけページによると、女性は学費と生活費を奨学金とアルバイトだけでやりくりしながら大学に通っていた。2年生までは奨学金をもらえていたが、3年生になって「写真とGoogle+に出会って」から、成績をキープできず奨学金を打ち切られてしまい、学費が払えなくなったと説明している。

   初めは授業を休んでアルバイトで学費を払おうとしたが、ますます成績が下がって、退学扱いになってしまったらしい。Google+は就職活動のために始めたが、退学になってしまっては通常の就職活動もできない。大学をあきらめフリーターになろうかと思っていたところ、「ウェブサービスを立ち上げまくる集団」livertyの家入一真代表と、「僕の見た秩序。」というブログを書いていて、坂口さんの大学の先輩でもあるヨシナガさんから「大学卒業のためにクラウド・ファンディングで学費を集めてみよう」と持ちかけられ、坂口さんが「studygiftで支援を募る学生」第1号に選ばれたということだ。

   支援額は5000円か10万円(特別スポンサー)を選べ、5000円の支援をすると坂口さんから今時の学生事情を伝えるニュースレターの配信、9月と3月の成績発表の時期に合わせて活動報告を行うサポーター集会参加の権利が得られる。10万円の支援をすると、坂口さんが使用しているMacbookAirやiPhoneなど常に持ち歩いている物の背面に企業のロゴやサービス名を張り付けて宣伝、Google+やFacebook、Twitterで企業のPRを行うという特典がある。

   目標額は前期・後期の学費など計112万2016円で、所定の金額をおさめれば復学できるという説明だ。ただ、studygiftのルールとして25%は自分で稼ぐことが決められているため坂口さんが25万450円負担し、残りの87万1566円を支援してほしいという内容だった。

   5月20日には目標額を達成し、申し込みを締め切る21日までに目標以上の97万5000円の支援が集まった。

大学から直接抗議の噂も

   studygiftが公開されると、さまざまな意見がインターネット上にあふれた。「家入氏のチャレンジ精神は尊い。リスクを承知で一歩を踏み出す事がどれだけ怖いか」「studygiftは、一種のデモですよね。良くないなあと思っていても誰もなんにもできてこなかったこと。そこに一石を投じ、世論が動くきっかけを作った」と評価する声もあるが、多くはサービスの内容に異を唱えるものだ。

   小飼弾氏のブログ「404 Blog Not Found」では、「『プラットフォーム』というのであれば、なぜstudygiftには一人しかいないのか?これじゃ『パトロン』ではなく『パパ』にしか見えないのだが」、美谷広海氏のブログ「Fool on the web」では、「必要としていたのは『学費』という切羽詰まったものじゃなくて『学生時代に資金的に余裕をもって充実した時間を過ごしたりいろいろなことにチャレンジしたい』ということだったと思うんですよね・・・そのホンネが全面的にでているのではなく『学費』というタテマエがあったことに違和感を感じた人が多いんじゃないかな」とそれぞれ書かれている。また、家入氏、ヨシナガさん、坂口さんのツイッターアカウントには罵詈雑言のようなツイートも寄せられている。

   当初は「批判するのも幻滅するのも勝手だけど、studygiftが多くの学生を救える継続的なシステムになり得るとただ信じて作った事だけは解って欲しい」「絶対やめないよ馬鹿野郎」などと強気な発言をしていた家入氏だったが、事態は思わぬ動きを見せた。 ブロガー・やまもといちろう氏が5月23日に更新したブログによると、早稲田大学が「すでに退学した子の学費援助の名目でお話が出ていて、大変迷惑をし、怒っている。studygiftと大学が現在直接話し合いをしている」というのだ。

   これについて早稲田大学に問い合わせたところ、「退学した学生についてこちらからは回答しない」という返答だった。また、家入氏、ヨシナガ氏に取材を試みたが返答はなく、事実関係はわかっていない。

「苦学生を救いたいという思いは変わらない」

   批判などを受けてか、5月23日にはstudygiftのサイト上に「大切なお知らせ」という記事が掲載された。坂口さんが大学3年時に退学となっていたこと、「復学」ではなく「再入学」になること、学費が集まってもすぐに再入学できるわけではなく「改悛の情が顕著でありかつ成業の見込みがある場合」に再入学が認められることが説明された。また、今回募集した学費は1年分で、再入学が却下された場合は全額を支援者に返金する。予算オーバー分は支援者と協議して別の人に回す、学習に必要なものを購入するなどにあてることもあわせて記した。

   家入氏は24日、「より多くの苦学生を救いたいという私たちの思いは変わりません。皆様のご意見を参考にさせていただきながら、運営体制やシステムの見直しを行いたいと思います」とツイートした。ヨシナガさんと坂口さんは5月25日現在、studygiftの今後などについてほかには発言していない。

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