実はエスカレーターでは「歩いてはいけない」 事故続発で「立ち止まり」呼びかける動きも

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   エスカレーターは歩いて上り下りするのが一般的になっているが、実はこれは危険な利用方法なのだ。そもそも安全規定も歩くことを前提にしていない。各地で「歩行禁止」を呼びかける動きが広まってきているが、歩行する人はなかなか減らないのが実態だ。

   事故が続出している神奈川県川崎市は、JR川崎駅で利用マナーを向上させるキャンペーンを行っている。

川崎市では今年に入ってすでに8件の事故

川崎駅で配布されたチラシ
川崎駅で配布されたチラシ

   川崎市は2012年7月2日から6日まで、JR川崎駅東西自由通路エスカレーターの上り口・下り口付近で、チラシ配布やプラカード掲出などで「エスカレーターは歩かず、立ち止まって利用する」ことを呼びかけた。

   同市ではエスカレーターの事故が頻発している。11年12月には溝口駅で女性が手すりに左手を挟まれ中指と薬指を切断する大けがを負ったほか、07年8月には川崎駅で破損していた部分に左足を挟まれ親指を切断、08年11月には川崎駅で数人がはがれた金具にブーツやジーンズを引っ掛けるという事故があった。

   市消防局によると、市内では12年1月1日から7月3日までですでに8件のエスカレーター事故が起こっているという。高齢者がエスカレーターに乗る際、または乗っている最中に転倒して怪我をするケースが多いそうだ。

エスカレーター歩行は「目的外使用」

   一般社団法人 日本エレベーター協会によると、エスカレーター歩行はエスカレーターの普及にともなって自然発生的に増えていったという。2008年1月から09年12月までの2年間の転倒事故件数は約1200件で、5年前は約670件、その5年前は約420件、そのまた5年前は約320件と年々急増している。すべての転倒事故が歩行に起因するものかどうかは確認していないが、歩行による転倒事故は少なくないとしている。

   エスカレーターの安全規定は歩くことを前提にしておらず、エスカレーターを歩行することは「目的外使用」にあたるそうだ。名古屋市営地下鉄、大阪市営地下鉄など、歩行を禁止している地方の交通局もある。しかし抑止にはつながっていないのが現状だという。

   関東ではエスカレーターの右側を歩行者のために空け、関西ではその逆、というのが一般化しているが、体が不自由で、やむをえず歩行者側に立ち止まる利用者もいる。中にはそうした人を後ろから罵倒するケースも見かけるという。また、エスカレーターはまれに急停止する場合があり、歩行していると転倒する可能性が高い。金属製なので、軽いけがでは済まない場合もある。自分だけでなく周りの人を巻き込むこともあり、エスカレーター歩行はやめてほしい、と話している。

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