海運業界トリプルパンチ 「景気低迷」「供給過剰」「カルテル疑惑」

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   海運各社が厳しい環境に立たされている。世界的な景気低迷などで収益が悪化する中、自動車を海外に運ぶ貨物船の運航を巡り、カルテルを結んだ疑いがあるとして、公正取引委員会が大手3社などの検査に着手したのだ。

   自動車輸送は比較的安定した事業で、各社の収益の柱の一つでもあり、「課徴金の動向も含め、痛手は相当大きいだろう」(業界関係者)との懸念が強まっている。

中国や韓国の海運会社が入り乱れる

   海運各社の収益悪化の最大の要因は、船舶の供給過剰問題だ。2008年秋のリーマン・ショック直前まで、欧米をはじめ、中国などアジア各国の経済は絶好調で、海運業界も歴史的な活況ともいえる状況にあった。船舶の運賃はうなぎ上りに上昇し、鉄鉱石などを運ぶ「ばら積み船」の運賃の指標である「バルチック海運指数」(1985年=1000)は、2008年5月には11793と史上最高を記録した。しかし、リーマン・ショックを機に急落し、以降は低迷が続いている。今年2月には647とピーク時の約20分の1まで落ち込んでいる。

   こうした運賃の下落は、世界的に景気が低迷していることが大きな背景といえるが、最大の要因は船舶の供給過剰であるというのが業界の共通認識だ。リーマン・ショック以前に、中国や韓国などが世界的な好況を受けて、船を大量に発注した。この1~2年でこうした船が続々と海上に供給されており、不況の中で運賃競争がいっそう激化。「中国や韓国の海運会社が入り乱れ、日本企業は太刀打ちできない状況」(業界関係者)という。

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