2024年 4月 18日 (木)

海外で広がる大麻の個人使用合法化 日本人が旅行先で吸引したら捕まるのか

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   南米ウルグアイで2013年12月10日、国家としては初めて大麻の栽培や売買、吸引を合法化する法案が議会を通過した。米国でも2012年、ワシントン州とコロラド州で嗜好(しこう)品としての私的使用が合法となった。

   日本では法律により、大麻の所持や栽培、譲り受けなどは禁じられている。それでも海外で「使用可」の地域が増えると、旅先で大麻を吸う人が増えるかもしれない。

ハワイでも「私的使用」求める法案が出される

ハワイでも大麻が「嗜好品」になる?
ハワイでも大麻が「嗜好品」になる?

   ウルグアイでは、事前登録した満18歳以上の在住者を対象に、ひとり当たり1か月40グラムまで購入を認める。年間480グラムまでの栽培も可能となる。同国政府は、国が大麻を管理することで麻薬組織の資金源を絶ち、薬物による犯罪を防ぐために法制化に踏み切ったと説明する。

   米国では20州と首都ワシントンで、大麻の医療目的による使用が認められている。さらにワシントン州とコロラド州では、個人による所持や吸引が合法化された。2013年11月8日付の米ハフィントンポストは、2013年の米国における合法大麻の販売は14億3000万ドル(約1465億7500万円)に達し、1年後には64%増の23億4000万ドル(約2398億5000万円)にまで成長するとの調査報告を紹介した。今後さらに14州での合法化が見込まれ、市場は2018年までに102億ドル(約1兆455億円)まで拡大すると予測する。

   ハワイ州も、医療用で大麻が使用できる州のひとつだ。さらに2013年1月、州議会に私的使用の合法化を求める法案が提出された。21歳以上に最大1オンス(約28グラム)の所持や使用、一定量の栽培を認め、許可制による売買も盛り込まれており、今後の動きが注目されている。

   これらは、基本的には住民に対する措置のようだが、外国人旅行者に対してはどうか。ウルグアイでは政府が今回の決定を「吸引目的の外国人客誘致ではない」としているようだが、外国人への販売をどう管理するかは分からない。

   日本人観光客を考えた場合、地理的に地球のほぼ裏側に位置する国なので気軽に旅行とはいかず、大麻合法化で旅行者が大挙して押し寄せるようになるかは微妙だ。しかしハワイのように、日本人にとって観光のメッカと言える場所で今後大麻の個人使用が認められたら、それこそ「大麻観光」が広がる可能性はあるだろう。意外かもしれないが、海外で大麻を「使用しただけ」「吸っただけ」なら、帰国後も罪に問われることはない。なぜだろうか。

大麻取締法に「使用罰」の規定はないが…

   覚せい剤取締法では、明確に「使用の禁止」がうたわれている。だが大麻取締法には、法で定められた大麻取扱者以外による所持、栽培、譲り受け、譲り渡し、研究のための使用には罰則があるが、「使用(吸引)罰の規定はありません」と厚生労働省監視指導・麻薬対策課の担当者は取材にこたえた。とはいえ、使用の事実からたどって所持が分かったり、他人から大麻を手に入れたのが明るみに出たりすればアウトとなる。仮に吸引の最中に見つかればその時点で「所持」していることになるので、これも結局は違法行為になる。

   海外渡航先で大麻を吸引した後に帰国したとなると、現物の所持が見つかったりしない限りは法に触れるという事実を証明しようがない。極端な例だが、外国で大麻を使用して帰国直後に空港で倒れ、救護された際に検査をして使用が分かったとしても、理論的には国内法では裁かれないことになるだろう。半面、わずかでも大麻を持ち帰っていたなら「1発レッドカード」だ。

   ウルグアイでは今回の合法化にあたって、60%近くの国民が法案に反対していたと報じられている。海外でも、賛成派が「アルコールよりも安全」と主張すると、反対派は「コカインなどハードドラッグの入り口になる」と警告を発し、意見が真二つに分かれる。それでも、少なくとも今の日本国内では、法で厳しく制限されている薬物だ。今後海外での合法化が広がれば、日本人旅行者が大麻に触れる機会は増えるだろうが、現地では許される行為でも、「うかれ気分」のまま日本に持ち込みでもすれば大目玉では済まされない。

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