2024年 4月 20日 (土)

2ちゃんねる「転載禁止」の流れが拡大 大手まとめブログ「痛いニュース」も巻き込まれる

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   インターネット掲示板「2ちゃんねる」で、「転載禁止」のローカルルールを設定する板が急増している。人気のある「ニュース速報(VIP)」板では、ハンドルネームを入力する書き込み画面の初期設定に「転載禁止」の文言が盛り込まれた。

   2ちゃんねるまとめサイトは書き込みをコンテンツとして利用していたため、転載禁止で窮地に立たされている。

書き込み数、上位3つの板が転載禁止

   転載禁止をめぐる議論は、2ちゃんねるの管理者が交代したとされる騒動が起きた2014年2月下旬から始まった。当初はサーバーが落ちるなどの問題が発生して「2ちゃんねる閉鎖か」とささやかれ、新管理者による体制を不安視する声もあった。だが、以前からくすぶっていたまとめサイトによる転載問題について、新管理者と一部2ちゃんねらーの間で「許諾のない商用利用は許されない」と意見が一致して支持が集まった。

   さっそく「VIP」で転載禁止のローカルルール導入の是非を問う投票を実施し、賛成多数で転載禁止が決まった。他の板でも転載に関する投票専用スレッドが立てられ、「なんでも実況J(通称:なんJ)」板や「ニュース速報+」板も新たに転載禁止となった。いずれも活発に利用される人気の板で、書き込み数ランキング(2014年3月3日現在)によると、「VIP」が1位、「なんJ」2位、「ニュース速報+」3位という順だ。

   これらの板はまとめサイトに転載されることが多く、新ルール導入による影響は大きそうだ。あくまでローカルルールにすぎないが、違反した場合は2ちゃんねらーによって「まとめサイト」が炎上させられ、アフィリエイト広告を引きはがされる可能性がある。

   2012年に一部のまとめサイトをめぐって同様のケースがあった。恣意的な書き込みの抽出で対立を煽ったり、デマを流して誹謗中傷したりすることを問題視した2ちゃんねるの運営サイドが、「刺激的な内容で広告収入を得ることが生業になっている」と、名指しで転載禁止を言い渡した。まとめブログの管理業者であるNHN JapanとFC2には、広告を載せないように依頼し、NHN Japanはそれに応じる姿勢を示していた。

ツイッターの書き込みで代用

   今回の件を受けて「なんJ」や「VIP」をまとめていたブログは、別の方法での生き残りを模索し始めた。新ルール導入前の過去のスレッドを掘り出してまとめたり、転載可能な別の板を使ったりといった手段だ。まずニュースや画像だけ引用した記事を掲載したあとに、自ブログについた反応のコメントをまとめるサイトもある。

   月間1億ページビューを超えるという「痛いニュース(ノ∀`)」も影響を受け、2ちゃんねるの代わりにツイッターの書き込みをまとめ始めた。大手まとめサイトの中には、以前から転載禁止を言い渡されている「ハムスター速報」「はちま起稿」「オレ的ゲーム速報@刃」のように、2ちゃんねるに依存しない体制を整えて生き残った例がある。

   一方で、中小規模のまとめブログは不安げだ。PC・ガジェット系を扱う「IT速報」は、「ニュース速報板が転載禁止になりました。IT速報は大ピンチです」という見出しの記事を更新した。

「以前と同じように運営することは難しく、方向転換を余儀なくされています。何せ過去スレはいずれ枯れます。専門スレも勢いがないので直ぐにネタが尽きるでしょう」
「ハム速のようにコメントをまとめる形式も、当ブログの規模では難しいかと思います。妙案浮かばずですので、色々と試しながら方向性を決めようかなと・・・」
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追悼
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